化学物質反応症候群

 二月いっぱい、日本に滞在。のんびりした冬休みになるはずでしたが、まったく反対でした。
 環境省・国交省などと、ごみ政策見直しの話し合いをしたのをはじめ、「広域化」で揺れる各地をめぐり支援活動をしたり、取材したりました。この国の人々は、ようやく「ごみ処理広域化」の害を察知し始めたようです。
 この間、積極的に「化学物質過敏症」の取材もしました。
 驚いたのが、化学物質の被害を公然と訴える人が、深刻な二次被害に会っているという事実です。
 「マンションの庭に農薬をまかないで」。
 これは住民の当然の権利だと思うのですが、こういうことを口にしたばかりに、集団ストーキングまがいの陰湿ないじめにあい、マンションを追い出されたという話。目に見えるいやがらせがあったため、被害を訴えたけれど、警察から逆におどされたという話。枚挙にいとまがありません。
 一見おだやか、何の問題もなさそうに見える日本は、社会全体がヤク漬け状態。農薬・除草剤・だけでなく、ごく普通の生活用品である洗剤・除菌剤・無臭剤、それにシャンプー・リンス・化粧品・芳香剤に、どれだけだけの有害物質が含まれており、人体に蓄積するか、人々は何も知らされていません。でも、「推定安全」とされているこれらの日常用品が、実は劇症化学物質反応症候群のモトなのです。
 今回の取材を通して、改めて「化学物質過敏症」というネーミングが不適切だと感じました。
本来、誰にでも起こり得る症状なのに、こう呼ぶことで、患者が悪い(特異体質)ように感じられるし、企業の生産者責任が免罪されるからです。で、私は暫時、「化学物質反応症」とでも呼ぶことにします。
 みなさまの情報をお寄せ下さい。宛先は山本hanghau@hotmail.comです。
 

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/