乳がん検診③ マンモグラフィは金儲けのためー米の論文

  マンモグラフィの危険性を訴える声は、決して新しいものではありません。 
 「マンモグラフィは利益のためのテクノロジーで、信頼性がなく、がんのリスクを高める」
 こうはっきり主張しているのは、1994年、シカゴに設立されたNGO,ガン予防連合The Cancer Prevention Coalition (CPC)各国のガン専門家や運動家が中心になり、がん患者を減らすために正しい知識の普及にあたっています。支部は全米に百以上、ドイツやスイスにも事務所があります。
 その2001年の論文「マンモグラフィの危険性と信頼性のなさ」は、私の「直感」をみごとにうらづけてくれました。下にそのごく一部を簡単にご紹介。詳しくはここを。http://www.preventcancer.com/patients/mammography/ijhs_mammography.htm
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 マンモグラフィはがんの早期発見に役立つと思い込んでいる人が多いが、実は、ガン細胞は、最終的に「発見」される約8年前にはすでに存在しており、マンモグラフィは、事実を知らない女性にとって非常に大きなリスクを与えているのだ。
 ★ 放射線による発ガンリスク
 マンモグラフィの放射線は、「胸部レントゲンなどと比べると取るに足りず、1ラドの千分の一に過ぎない」と言われているが、両乳房で合計四枚の写真を取る時の放射線の被爆は、胸全体にあてる胸部レントゲンより1000倍も高い。(注:ラドとは吸収した放射線の総量を表す単位ですが、今はグレイが使われているようです。)
 したがって、閉経前の女性が十年間、毎年マンモグラフィ検査を受けたとすると、合計で各乳房に10ラドの放射線が蓄積することになる。
 閉経前の女性の乳房が放射線感受性が非常に強いことは、30年も前から強調されてきたことで、1ラドの放射線被爆は、乳がんリスクを1パーセント高める。したがって10年間これをやると、発ガンリスクは10パーセント高まるのだ。これは40歳から50歳の女性についてあてはまる。
 それより若い世代の「基礎スクリーニング」は、将来との関連性を示す証拠が何もなく、さらにリスクが大きい。 また、ガン遺伝子を持つ女性の場合、そのリスクはもっと高くなる。
 
 ★ 乳房圧迫による発ガンリスク
 1928年から、医師は「がんが疑われる女性の乳房は、慎重に扱わないといけない」と警告されてきた。あやまってがん細胞を広げないようにとの注意である。しかし、マンモグラフィは、痛みを与えるほど乳房をつよく圧迫する。閉経前の女性の苦痛は特に強い。これによって、まだ発見できないほど小さな乳がん細胞の周囲の毛細血管を断裂して、悪性細胞を全体に広がげることになりかねないのだ。
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 ほら! やっぱりおっぱいは大切に扱わないと。アメリカでは若年層にも乳ガン患者がふえているそうですが(すべてのガンが増えているのでは?)、それは、国家ガン研究所やアメリカ・ガン協会が、若い女性の乳がん検診を強力に推進しているのと関係ありそうです。いやはや医薬産業の闇は深い。なお、この論文では医師や自己触診は勧めていますが、「痛いほど」というのは、やはりNGのはず。2010・6・5

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/