しばらくワクチン関係の記事をお休みしていましたが、この間、何もなかったわけではありません。
それどころか、アメリカでは激しいワクチン推進派の巻き返しが始まっています。
4月、アメリカ議会に「H.R.1313」という新しい法案が提出されました。名前は “Preserving Employee Wellness Programs Act”、日本語では「雇用者福祉確保プログラム法」となりますが、その実体は「ワクチン強制法」であるとして、多くの団体・組織が反対をくりひろげています。法案の中身は→clicking this link。
いろんなサイトを総合すると、この法案はどうも以下のような規定が設けられているようです(私は法案を読んでいないので、とりあえず紹介)。
・雇用主は、被雇用者の福祉及び病気予防のために、適当と思われる方策を実施することができる。(それらには政府推奨ワクチンの接種も含まれる、と読めるそう)
・被雇用者がこれらのオプションあるいは雇用者の健康増進ガイドラインを拒絶した場合、保険費支払いの50%をカットされる
・あるいは、その職場から排除される(失職)こともある
・被雇用者は、「相応の代案」を求めることができる
実はこの法案のモトは、”Patient Protection and Affordable Care Act”、「患者保護と手頃な医療法」のようです。日本語では「 医療保険制度改革法(通称オバマケア)」と訳されている同法は、健康増進と病気予防を具体的に実行するのを「雇用者」にまかせ、ワクチンを拒否する労働者に高い保険料を課すなど、ペナルティを設けているそう。・・・わけのわからない訳語のせいでほとんど無視してきた「オバマケア」ですが、実は、アメリカの現代社会を象徴する悪法だったようです。
とにかくH.R.1313が、労働者を狙った「ワクチン強制接種法」であることはまちがいなさそう。
被雇用者にとってもっとも怖いのは収入の道を絶たれることだから、雇用者(社長)にワクチン接種の「全権」を与えているわけですが、これは非常に問題です。だって、これが「自由と幸福追求権」を認めたアメリカ憲法や、個人の尊厳をうたう人権宣言に違反するのは明らかだし、その他、保険関係や医療関係の法律にも違反するはず。おまけに、ワクチン非接種者に対する社会的差別が生み出されるのはまちがいなく、社会はさらに「全体主義国家、警察国家、監視社会」へと向かうことでしょう。
もちろん、いろんな団体がこの法案提出に反対し、行動を呼びかけているので、下にアクセスしてみてください。それから、アメリカにお住まいの友人やご家族にも注意と行動を呼びかけてください。
- contact Rep. Virginia Foxx (法案提出者のメアド。文句を)
- Visit this NVIC link(定評あるワクチン情報満載のサイト、ハウツーを伝えてくれています)
- H.R 1313 Preserving Employee Wellness Programs Act(問題の法案、時間がある方むき)
なお、今、こういう法案を出してきた理由はいろいろ考えられますが、まずはトランプによる「ワクチン規制」への牽制でしょう(トランプはワクチンを見直す諮問委員会を発足させている)。次にトランプは「オバマケアを葬る」なんて言っているので、事前にその焼き直し版を通過させたいわけです。三つ目が共和党内部での意見の不一致を演出する(法案提出者は共和党のフォックス議員)というところか。とにかくワクチンをめぐる世界はブラック。
ちなみに、私は6月24日に桑名で、25日には一宮でワクチン講演会を行います。詳しくは米子から帰ってから。近い方、ぜひこの日をマークしておいてね。2017.5.18