フッ素は知能を下げる

  フッ素といえば、日本では歯磨きや歯科治療などに使われているおなじみの化学物質。あるいは水道水にフッ素(fluosilicic acid)を添加している地域もあるかもしれません。この効果不明なフッ素添加はアメリカから来た習慣ですが、アメリカ国内ではこれを止めさせるために、いくつもの団体が激しい反対をくりひろげており、ここ数年でいくつかの地域がフッ素添加を中止しています。
【認められたフッ素の神経毒性】
 この流れを受けたのか、この7月、ハーバード大学の研究者らが、フッ素と脳の研究論文を見直す中で、「我々の研究は、フッ素が子どもの神経の発達に悪影響を及ぼす可能性を支持する」、「フッ素が高い地域の子どもたちは、そうでない地域に住む子どもたちに比べ、かなりIQが低い」との驚くべき結論を出しています。同論文は7月20日、米の環境健康科学研究所の「Environmental Health Perspective」に発表されました。これは政府機関の学会誌です。
 加えて、アメリカ環境保護局(EPA)も、フッ素は「発達神経毒性を示す実質的証拠がある」化学物質だ、と発表。これらの研究では、フッ素の唯一の発生源は水、それもフッ素含有量が高い水をベースにしていました。研究者らは、フッ素レベルが低い地域では、子どもの知能に顕著な悪影響は見られなかったという2011年の研究に注目します。
 「フッ素は実験動物で神経毒性を起こしえること、ヒトの大人もフッ素毒により急性神経毒性を起こすことがわかっているが、子どもの脳神経の発達にどんな影響を及ぼすかはほとんど知られておらず、個々人のレベルで、子どもの脳とフッ素の研究が求められていた」、「フッ素は簡単に胎盤を通り抜ける。発達中の脳がフッ素にさらされると、成熟した脳より毒物による障害を受けやすく、生涯にわたるダメージにつながる可能性がある」(研究チーム)
 「特別な利益団体の政治的アジェンダを満足させるために、我々の子どもたちを、このようなフッ素実験にさらし続けるのは全く筋が通らない」、「たとえフッ素がむし歯を減らすとしても、脳より歯が大事なのか? いいかげんに政治の話をするのではなく、どこででも人為的にフッ素を添加するのをやめるべき時だ」(フッ素反対団体NYSCOFの会長、弁護士ポール・ビーバー)
 アメリカ国家リサーチ・カウンシル(NRC)も、先行研究の見直し後、「フッ素が脳の機能を阻害することは明らかだ」とするデータを出しています。2006年のことです。フッ素は体内に蓄積するため、赤ちゃんや、甲状腺、腎臓病患者、よく水を飲む人にとってはごく微量でも危険です。それどころか、フッ素添加の(むし歯に対する)有効性にさえ疑問が投げかけられています(2)。粉ミルクをフッ素入りの水で溶いた場合、母乳に比べフッ素の量は100~200倍にもなる (3)そうで、授乳中のお母さんは注意が必要。
【フッ素推進派と日本の事情】
 もっともフッ素推進団体は水道水のフッ素は0.7~1.2 ppmで安全、過去60年間何の問題もなかった、危険論には根拠がない、なんて主張しています。それでも、6ヶ月未満の赤ちゃんにはフッ素入りのものを与えてはダメ、2歳までは歯磨きペーストを飲み込んでしまうことがあるので、歯みがきは監督が必要、などとあるから、潜在的な危険性はみなわかっているんですね。
http://kidshealth.org/parent/growth/feeding/fluoride_water.html

 と、この後一応日本の事情を見たら、フッ素の利用は60 年の歴史をもち、 世界の常識ですなんて資料が出てきてびっくり。この日本口腔衛生学会は、2002年9月13日の第51回総会で、「専門学術団体として」フッ化物の局所応用、水道水フッ化物添加法の推奨などを決議している団体。その推進理由のひとつが、「米軍基地内で行われています」というのだから開いた口がふさがらない。だったら、余計危なくない? 
 で、もっとすごいのが、2010年9月25日に北海道で開かれた
第34回むし歯予防全国大会 – NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議
。ここで北海道は歯科医師会、教育委員会、行政がよってたかって、『北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例』を制定していました!
フッ素をガンガン使うぞ!という条例!!この会議に出席した歯科医師会の会長は次のように述べています。
 「北海道庁は今後3年間に、すべての市町村がフッ化物洗口を実施することを高らかに目標として挙げ、北海道教育委員会もすべての市町村教委及び小中学校に対しフッ化物洗口の実施を推奨する通知を出すとともに、全ての生徒と保護者にフッ化物洗口について解説した資料を配布するなど、条例の制定は北海道庁と北海道教育委員会のフッ化物洗口に対するスタンスを劇的に変えました」...海外論文を読んだり、自分たちで考えることをしない連中が、こうやって子どもたちを危険にさらすのです。
 北海道のみなさま、黙っていちゃいけません。フッ素はむし歯に効くどころか、子どもたちを毒するものだということがこれだけはっきりしているんだから、すぐに条例を廃止させる運動をして下さい。その他の地域も同じです。放射能の内部被爆を心配しているお母さんたちなら、フッ素の危険性もわかるはず。2012.8.1
【参考】
ppm(パーツパーミリオン)は主に濃度をあらわす単位。下が換算表です。
1 ppm = 1mg/l = 1ug /ml = 1000ug/L
ppm = ug/g =ug/ml = ng/mg = pg/ug = 10 -6
ppm = mg/litres of water
1 グラムの元素が1000ミリリットルの水に溶けた場合 = 1000 ppm

【以下は反フッ素団体】
http://www.fluoridealert.org/health/epa/nrc/index.aspx
http://www.fluoridation.webs.com
http://www.FluorideAction.Net
http://members.jcom.home.ne.jp/emura/newpage.1.htm
(反対派学者の論文が日本語で読めます)
【質問は】 Paul Beeber, JD, 516-433-8882 nyscof@aol.com
【その他】
http://www18.ocn.ne.jp/~yamasita/nitif7.htm
http://www.nponitif.jp/newpage133.html

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/