フランスの乳幼児向け新型インフルのワクチンメーカー、のサノフィ・パスツール社が、「効果が不十分」であることを理由に、80万人分のワクチンを自主回収したそうです。12月16日、CNNのニュース。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091216-00000000-cnn-int
「効果が12%低い」。でも、何を基準にしているのか説明はないので、「原因不明」と言われても、いったい何のことやら・・・同社は11月出荷のワクチンを検査したところ、12月7日になって、「問題があることが判明」。ところがその後、同社は「米疾病対策センター(CDC)と米食品医薬品局(FDA)に連絡して詳しい検査を実施し、不合格の結果が出た」とあります。
・・・ちょっと待って。なんでメーカーが独自に「詳しい調査」をしないの? やはりアメリカがワクチン製法をコントロールしているのでしょうか? おそらくそう。・・・もっとおかしいのはその次。
「ただし同社とCDCは、ワクチンの安全性に問題があるわけではないと強調。期待通りの効果はないとしても、既に摂取を受けた乳幼児が新型インフルエンザの予防接種を受け直す必要はないとしている」
薬品のリコールと聞いて、普通誰もが思い浮かべるのは「安全か?」「接種を受けた子どもは大丈夫か」ということです。ところが、記事はそこを「受けなおす必要はない」とはぐらかしているのです。またこのワクチンの流通量は不明だそう。
今年7月、同社はWHOに対し、1億人分のワクチンを寄付しています。シアトルで行われたパシフィック・ヘルス・サミットで同社幹事が発表したもの。これは自力ではワクチンを調達できない開発途上国向けで、WHOは、「世界の最貧国の健康を守っているWHOに対する、製薬会社の連帯感の表れ。最貧国の人々を守るのは、我々全員をも守ることになる」などとベタぼめ。
http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2009/vaccine_donation_20090617/en/index.html
最も利にさとい製薬会社が、ドル箱ワクチンをただで提供した? でも、あの「エイズ薬」事件を見る限り、そんなことはありえない。「ただでくれてやる」というのは、表面化しないウラ取引があるはず。・・・・いやな表現だけど、おそらく人口問題がからむのではないでしょうか。