デング熱騒動の「陰謀」

  2014年8月末、突然、日本を襲った東京・代々木公園発の「デング熱騒動」。あまりにも不自然、異常な展開に、ワクチン産業界の陰謀を感じるのは、私だけではないでしょう。

複数の蚊からデング熱ウイルス検出

 東京の代々木公園や周辺を訪れた人の間でデング熱への感染が広がっている問題で、東京都が3日、公園内で採集した蚊を調べたところ、複数の蚊からデング熱のウイルスが検出されたことが分かりました。東京都は公園内に今もウイルスを持った蚊が生息しているとみて、一部を除いて立ち入り禁止にし、蚊の駆除を行うなどの対策を急ぐことにしています。デング熱は蚊が媒介する感染症で、これまでに東京都や大阪府、それに北海道など11の都道府県に住む55人の感染が確認され、全員が先月、東京・渋谷区の代々木公園やその周辺を訪れた際に蚊に刺されて感染した疑いのあることが分かっています。このため、東京都が3日、公園内で蚊を採集し、都の研究施設で調べたところ、複数の蚊からデング熱のウイルスが検出されたことが分かりました。ウイルスが検出された蚊は、調査を行った10か所のうち4か所で見つかり、公園内の広い範囲に及んでいるということです。東京都は公園内に今もウイルスを持った蚊が生息しているとみて、4日午後2時から一部を除いて当分の間、立ち入り禁止にし、蚊の駆除を行うなどの対策を急ぐことにしています。

 問題点は山ほどあるのよね~

 ①第一例目からして判然としません。20日、埼玉県の十代女性が高熱で入院。今の医師にはデング熱の知見などあるはずがないから、普通なら、風邪として投薬・治療されて終わるはずだったのに、なぜか「デング熱」の恐れがあると県に報告
  → 病院名不明(米ではエボラ患者の受け入れ病院だって公表するのに、名前を出せない理由でもあるのか?)。感染症に興味があったのか、何らかの利害があったのか?
 ②25日、病院の連絡を受けた埼玉県は、これまたすぐ厚労省に報告。
 →デング熱に関する「通報システム」ができていた(発生が予測されていた)わけです。
 ➂厚労省は翌26日、患者の検体を国立感染症研究所で分析させ、「デング熱陽性」を確認、記者会見している。
 →「日本にはデング熱のウイルスは存在しない」(厚労省)し、70年ぶりの「症例」だというのに、この素早い対応。デング熱の検査キット、検体を備えていたのでしょうが、やはり発生を予想していた。http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/20140827-02.pdf
 ➃たった一回の捕獲作戦で、複数のヒトスジシマカからデング熱ウイルスを発見した?!  
 →病原体の発見がとても難しいのは常識。
国立感染症研究所・昆虫医科学部の沢辺京子部長でさえ、「東南アジアなどのデング熱の流行地でもウイルスを持つ蚊は1000匹捕まえて数匹いるかどうかで見つけるのがかなり難しい。それが、今回のような捕獲方法で見つかったということはウイルスを持つ蚊が今も公園内に相当数いるとみるべきだ」と話している。なお、同じ研究所でありながら、もっとも蚊の生態に詳しいこの昆虫科学部には、相談さえなかった模様。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140904/k10014337401000.html
 ⑤ 全員が代々木公園やその周辺で蚊に刺された
 →→それが事実だとしても、刺したのがデングウイルス蚊だったかどうかは別の話でしょう。
長崎大熱帯医学研究所の森田公一所長(ウイルス学)さえ「1カ所で短期間にこれだけ感染が広がるのは東南アジアなどの発生国でもまれで、特異なケースとみていい
」と言ってる
http://mainichi.jp/select/news/20140905k0000m040108000c.htmlし、
厚労省が「確認された」と言っても、市民にはそれを確かめる方法はないしね。


 ⑥代々木公園など公共施設の閉鎖、神奈川県も「海の公園」を閉鎖
 →→市民に対するあからさまな「ショック療法」。神奈川県の黒岩知事が大のワクチン推進派であることを考えると、「ウラ」を考えないわけにはゆきません。

 で、ここまで来ると、「デング熱騒動」のウラには薬剤の売り込みがあるのだろうと思ったわけですが、9月5日にはそれを裏付ける報道が出ていました。以下は、「製薬各社が治療薬、蚊の忌避剤の開発加速」http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140905/biz14090520570012-n1.htm
の一部。

・・・医学生物学研究所は5日、「完全ヒト型抗デングウイルス抗体」の開発に成功しており、製薬企業などと提携して製剤化を目指すと発表した。佐々木淳社長は会見で「平成21年の開発当時は国内の製薬企業の関心が高くなかった。だが、対象地域が広がればリスク対応は必要」として、早期に製品化を進める意向を示した。また、仏製薬大手のサノフィはデング熱を予防する世界初のワクチンについて、臨床試験で効果が確認されたと3日に発表した。2015年の実用化をめざす。同社はブラジルやコロンビア、メキシコなど中南米で、916歳の子供2万875人に対しワクチンを投与した結果、感染リスクが60.8%減少したほか、重症化して入院するリスクも80.3%減ったという…」


 製品化を「目指す」くらいでわざわざ記者会見? したのは、デング熱ワクチンの本命であるサノフィ・パスツールに、過剰な注目が集まらないためではないかと思います。いえ、考えすぎではありません。サノフィは、たまたまフェーズ3の臨床試験を完了し、11月にはその試験結果を熱帯医療関連の学会(ASTMH)で発表しようとしていたところでした。今回の「代々木公園発のデング熱」は、その来年の実用化に向けたまたとないPRになったわけ。 「20年以上も開発を続けて、デング熱はようやく『ワクチンで防げる病気(VPD)』となった。我々の研究、および15カ国、4万人以上もの子ども、大人を対象とした治験から得られたデータは、デングが公衆衛生の問題となっている国々に提出されるだろう」とは、サノフィ社長のお言葉です。www.sanofipasteur.com

 ところが、治験の「前段」で、ワクチン開発メーカーはこういうことをやっていました。


「デング熱対策として、イギリスのバイオテクノロジー企業オキシテック(Oxytec)が遺伝子組換え技術により致死性遺伝子を組み込んだオス蚊を開発し、ブラジルのジェアゼイロで1,000万匹以上が放出された。マレーシアでも実施の段階に入っており、米国フロリダ州南部の島でも放出される計画がある。メキシコでも、カリフォルニア大学のアンソニー・ジェームズの研究チームが飛べないように改造したメスの遺伝子組み換え蚊を使った実験が行われた[30]。」(Wikipedia日本語版)
 

 なかなか怖い人体実験をやっていたわけです。元記事はさらに詳しい:

デング熱対策にGM蚊を放出 安全性や生態系への影響は未確認
201206012110分掲載
 http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201206012110475
 デング熱を撲滅するために遺伝子組み換え(GM)蚊を放出する動きが各地に広まっている。ブラジルでは都市部ですでに1000万匹を超える遺伝子組み換え蚊が放出されており、メキシコでも実験的な放出が実施された。米国ではフロリダで放出の計画があり、アジアでもマレーシアで実施の段階に入っている。遺伝子を組み替えた蚊の自然界への放出は突然変異や生態系への影響、安全性などが確認されておらず、米国では反対運動が高まっている。新種の病気が発生する可能性も否定できないとする意見もある。(日刊ベリタ編集部)

 
 つまり、デング熱ワクチンの効き目を確かめるために、大量のデングウイルス蚊を放したわけで、メーカーはいわば生物兵器の実験をやったわけ(サノフィの名前はありませんが、普通、製品化の時点で開発企業を後で合併吸収したり、技術移管を受ける)。ブラジルで放出されたのは、オスの蚊。しかし、日本に出現したのはメスの蚊(メスしか刺さない...本当にデングウイルス蚊がいたとして)だから、日本が開発されたばかりのワクチンのマーケットとみなされている可能性は強いのです。
 薬と病院が大好きで、しかも病気と感染症に恐怖感をもっている日本人は、ワクチンメーカーのいいお得意さん。しかも厚労省の百%協力が得られるのが日本、日本にはワクチン開発部門を備えた日本サノフィもあるし、…このデング熱騒ぎにはこういう背景が隠れているのは間違いない、というのが私の論理的な結論です。2014.9.6


この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/