ソーラー被害は報道できない?

 山本は今、愛知県新城市に来ています。メガソーラー被害者を支援して、事業者交渉、記者会見、情報公開をこなしました。

で、下は、昨日行われた記者会見に向けた、事前のお知らせです。

 

報道関係者各位:記者会見のお知らせ

メガソーラーはエコじゃない

「ソーラー被害者が語る、すさまじい健康被害の実態」

というテーマで記者会見を行います

 

 新城市の各地で、次々にメガソーラーが建設されています。

 ソーラー発電は、「地球環境の保全のため」「環境にやさしいエコな発電」とうたわれ、新城市は再エネ推進条例を作って、積極的に建設を進めているのはご存知のとおりです。

 その一方、メガソーラーが設置された地域では、住民たちがさまざまな公害被害、そして健康被害に苦しめられていることをご存知でしょうか? 

 ソーラー至近距離に住んでいた私たち家族は、全員、ひどい健康被害をこうむり、そこに住み続けられなくなって家を捨てました。調べると、地域住民にも、そしてペットたちにも、同じような健康被害が出ています。

 市は私たちの被害を認めません。そこで私たちは、ソーラー事業の被害をなくそうとささやかな活動を始めました。その、私たちが経験している被害の実態をお伝えするため、急ではありますが、以下の日程で記者会見を行います。

 (日時、場所 略)

 当日は、これまでの経過、事業者の対応、そして被害の実態などを、ペットの写真・動画などを用いてお伝えします。どうぞみなさまご参加の上、この「再エネ公害」のことを報道してくださるようお願いします。

 ソーラー被害をなくす会 代表:早川倫江

 

 で、11時少し前に記者クラブに行くと、ほぼ満席状態。テレビカメラも二台入っていて、かなり期待されていることがわかる。

代表の早川さんが、出席できなかった被害者が書いた「メモ」を読み上げるところから始めましたが、悲しみ、悔しさがこみあげてきたのか、時に声をつまらせて・・・感動的でした。

 次に山本がプレスリリースを元に事情と背景説明。市長と議員全員に、この件に関する意見書を出したことも伝えました。

 それから、動物の被害の写真、そして動画の説明。

 

 実はこの日の朝、現地に行き、電磁波の測定を行ってきたのですが、被害者宅周辺の電磁派は非常に強く、何回か、測定器が妙な警告音を発して止まってしまうこともありました。被害者宅(その周辺住宅も)の人や動物がおかしくなったのは、毎日、その強い電磁波の中で生活しているからなんですね。ペットの写真は、この見えない被害の無言の告発だったのです。

中でも黒猫ちゃんが全身を痙攣させ、苦しんでいる様子は、おそらく誰の目にもショックだったことでしょう(そのうち写真と共にアップします)。

 

 記者会見は予定時間を大幅に超過しました。熱心で突っ込んだ質問もあり、記者たちの強い関心が感じられました。一社は、私たちと現地に向かい、測定の様子を撮影し、インタビューするなどとても熱心。

 ・・・・ところがこの件、夕方のローカルニュースでは流れませんでした。

 おそらく、今日の朝刊にも何も出ないんじゃないかな。

 なぜって?それこそ「圧力」。「上」からストップがかかったのでしょう。「再エネ」は究極の政治案件であり、それを批判し、否定するような記事を出すわけにはゆかない、と、政権と直結する、メディア「上部」は判断したのでしょう。このよう自己規制(あるいは政権の直接の圧力)こそ、公害を多発させる仕組みなんですけどね。

 さあ、この大きな壁をどう打ち破るか、ちょっと考えなきゃ。2018.5.19

 

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/