とんでもない法案が提出されようとしています。安倍政権、いよいよグローバル政治の先兵としてこういうところにまで手をつけようとしてんのか・・・
がれき処理、国が代行も=大災害時の特例で法案-環境省
2015/02/05-11:03 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201502/2015020500302&g=soc
環境省は5日、自民党環境部会などの合同会議に、大災害時に発生するがれきの処理を迅速に行うための廃棄物処理法、災害対策基本法各改正案の概要を示した。一定の要件を満たせば、市町村が行うがれき処理を国が代行できる特例を設けることが柱。今通常国会に提出する方針だ。
東日本大震災では大量のがれきが発生し、市町村単独では処理が困難なケースが相次いだ。これを受け、被災市町村の要請に応じて国ががれき処理を代行する特別措置法が2011年8月に成立。環境省は、今後の大災害に備え、こうした処理体制を事前に定めておく必要があると判断した。
2011年8月には、フクイチ事故がらみで二つの特措法が成立しています。
①がれき特措法(放射能汚染されていない災害ごみ)と
②放射能汚染対処特措法(放射能汚染廃棄物)
法律名はそれぞれ略称です。「特措法」とあるくらいなので、暫定的な法律、見直しを含め、いずれは廃止が前提となっています。これは両方とも大きな違法性をかかえていました。
①はがれきが発生した東北地域太平洋岸の自治体が対象でした。どの市町村も、濃度の高低はあっても、一定程度の放射性物質に汚染されていたことは、当時のニュースを見ればわかります(何しろ、死の灰は太平洋を超えて北米大陸にも到達していた)。したがって、「放射能に汚染されていない」廃棄物などありえないのですが、それを「ない」ものと切り分けてしまったのがこの法律。
②はもっとひどくて、それまで、政府が意図的に作ってこなかった「原発事故による環境中への放射性物質」についての規制を、この特措法で突然、打ち出したのです。8000/kg以下なら、フツーのごみとして処理も埋め立てもできるという、アレです。しかも、廃棄物処理法を「読み替え」させ、事実上、廃棄物処理法を骨抜きにしてしまったのですね。その結果、全国にがれきがばらまかれ、各地で大きな軋轢を引き起こしたのはご存知の通り・・・特にアホな首長がいるところが狙われた。廃棄物処理に無関係な神奈川県がここに手をあげて、南足柄市に漁網をいれさせたなどは、実は違法行為であり、ほとんど背任罪なのです。
千歩譲って、「国の関与」を認めるとしても、それは「放射能」の存在があればこそ。
普通の災害廃棄物はーー近くに原発があり、それが暴走しない限りーー放射性物質は関係ありません。それに、近隣市町村は、災害が起きた場合、広域処理について取り決めているところが多く、仲のいい市町村なら、遠隔地でも処理を支援してくれるところも多いのです。これまではそれでうまく行っていた。
今回は、311、フクイチで大儲けした業界が、金脈が絶たれるのを避けようと、安倍をつついて新法を作らせようとしているのでしょうね。国の代行=企業への丸なげ、です。そして、新法で「国が基本計画」を作り、都道府県計画⇒市町村計画(広域化計画)という流れで、がんじがらめにしてしまう。たとえ廃棄物処理でも、市町村が実施する場合、情報はとれますが、これを国=企業がやるとしたら、市民には何ひとつ見えません。
だから、現在、ごみ処理は市町村の自治事務であり、そのことは憲法、地方自治法、廃棄物処理法その他の関連法で決まっているのです。つまり、こんな新法は憲法違反、アメリカの属国である日本がこんな法律を作ったら危ない。憲法改正以前に、憲法違反の法律が続々できている現状にもっと目を向けてほしい。・・・でも、国会にはこういう廃棄物問題で発言できる議員が一人もいないんだわ。だから、やられてしまうのか?? う~ん。2015.2.8