アメリカで農薬のホルモン作用の調査を義務付け

 アメリカ環境保護庁(EPA)から重要なニュースが入っています。
おおまかな中身は以下の通り。アメリカの状況は把握していませんが、
それでも、農薬企業にはさぞショックなはず。日本のNPOもこれに
準じたテストを、と申し入れすべきでしょう。
緊急リリース 
2009年10月29日
   EPA,農薬のホルモン作用の調査を命じる
 10月29日、EPAは、農薬に使用されている化学物質の、内
分泌系への潜在的影響をスクーリーニングするよう求める初の
命令を出した。人や動物の体内では、成長や代謝、生殖を
司るホルモンが生産・分泌されているが、内分泌かく乱物質と
は、そのホルモンと相互作用し、それを混乱させる化学物質を
いう。
 「何年も遅れましたが、EPAは今この問題に積極的に取り組み、
何種類もの農薬の環境ホルモン作用をテストするよう命じています」と
「農薬と有毒物質防止局(Office of Prevention, Pesticides,
and Toxic Substances)のスティーブ・オーウェンスは語る。
「 ここで得られた新たなデータを慎重に評価することで、内分泌かく
乱作用を持つ化学物質が特定できるでしょう」。

 これに先立つ10月21日に、EPAは調査実施に必要なアッセイ
(化学物質などの測定評価・分析法)と、ガイドラインを発表した。
また、農薬製造企業に、今後四ヶ月以内に67種類の物質を調査
すべくてスケジュールを伝えている。
 これは「内分泌かく乱スクリーニングプログラム(EDSP)」に基づい
て行われるテストで、最終的にはすべての農薬化学物質が対象となる。
現在は、は第一陣について調査が実行されており、EPAはここで得ら
れたデータにもとづいて、追加調査の必要性や、問題物質をどう処置
するか、さらなる規制が必要かどうか見極めることとなる。EDSPは、
長年にわたる科学的な評価努力の結果生まれたもので、ホルモン作
用評価の、最も包括的な義務的調査プログラムである。
詳しくはEPAのサイトをどうぞ: http://www.epa.gov/endo 

 

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/