やばいじゃないの、タミフル

  タミフル問題の続き。前回、引用した「薬害タミフル脳症の会」のサイトでは、浜六郎医師初め、良心的な医師が発言していて、救われる思いがしました。厚労省が2007年3月、十代へのタミフル処方中止を決めたのも、彼らの活動のたまもの(ただし、0~9歳まではOKだというからひどすぎます。厚生省、医薬業界は万死に価する)。
 ぜひ、同会の「会員被害者の状況」をごらん下さい。子どもたちの異常行動(精神錯乱、知覚異常、幻覚、幻聴、果ては自殺)に直面した親たちの、とても痛々しい記録ですが、タミフルの蔓延を考えるとこれは氷山の一角では。http://www.tamiflu89.sakura.ne.jp/kaiin_list.php
 ところで、アメリカでは、タミフルは妊婦に対しては「カテゴリー3」に分類されています。これは妊婦や胎児へのリスクについて十分なデータがないことを意味し、投与するなら、胎児のリスクより、ベネフィットが高いことが正当化される時に限るという注意つき。(インターネット・ドラッグ・インデックスhttp://www.rxlist.com/tamiflu-drug.htm)「リスク」が前提にあるわけ。
 ところで、タミフルは、ネズミとウサギで実験が行われ、その結果、胎仔の薬剤暴露と骨格異常・変異が認められています。なのに、「異常の発生率は自然界でのそれと変わらない」「実験結果がヒトに当てはまるわけではない」として、タミフルが使われてきたのです。・・・つまり、ヒトのデータは[十分ではない」ではなく、「ない」わけ。なのに、どうして「ベネフィットがある」なんて言えるの?
 もちろん、日本の医薬業界や厚生省もこのことを知っています。浜医師だってちゃんとこの点を指摘しているから、「知らなかった」なんて逃げられない。したがって、「妊婦にタミフルを」という産婦人科学会は、医の倫理から外れているだけでなく、傷害罪に手を貸している確信犯と言っていい(私はものすごく腹が立っています。若い人々のために、赤ちゃんが欲しいという家庭のために・・・許せない思い)。現段階で、日本でのタミフル擁護、使用拡大は、壮大な人体実験ではないかと感じています。ドクとヤクと手を切るのは、早いほどいいのですが。2010.12.14

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/