福島近海を全面禁漁に

  カタクチイワシの放射能汚染、毎日はセシウムの量と暫定規制値をのせていました。
  県は25日、銚子沖で採取した水産物4種類の放射性物質を検査した結果、カタクチイワシから暫定規制値以下のごく微量の放射性セシウムが検出されただけで、マサバ、ヤリイカ、ヒラメからは検出されなかったと発表した。イワシから検出された放射性セシウムは1キロ当たり3ベクレル(暫定規制値は500ベクレル)。
 銚子市漁協(組合員200人)の坂本雅信組合長は記者会見で「出漁を見合わせていたが、千葉の魚の安全宣言と受け止める。消費者の方々に安心して食べてほしい」と語った。(後略)
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110326ddlk12040113000c.html
 でも、やはり肝心なこと―イワシの放射能は何を意味するか―については触れていません。カタクチイワシは生態系の下位に属する小型魚。それが汚染されているということは、今後、大型魚やヒトにも汚染が及ぶことを意味しています。東電は、汚染されているのは百も承知で、冷却に使った海水、真水を今も海に捨て続けていますから。大気も海も、世界じゅうつながっているのに。
 東電は汚水の海への流出を止めようと、高分子吸水材やシルトフェンス(膜状カーテン)設置を試みています②が、何をしても、これまでに排出された高濃度汚染水は決して元に戻りません。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110404-00000369-yom-soci4月4日
 
 そしてそれはすでに海中の小型生物に取り込まれ、海中生物(海鳥含む)に異常をもたらしていることでしょう。つまり、周辺海域は今後、「死の海」になる可能性があります。私なら、福島に接する海域での漁を、無期限・全面的に禁止し、漁民や関連事業者の移転、他業種への就職を勧める手を打ちます。「安全宣言だ」って? 日本人はミナマタに学んでいないのでしょうか?
2011.4.4

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/