知ってる人は食べない、七つの食品

 放射能汚染の前には、どんな環境問題も小さく見えてしまいますが、それでも必要なことは流し続けようと思います。今日、紹介するのはアメリカの「専門家が食べない七つの食品」“7 Foods the Experts Won’t Eat” という記事。医師や科学者、農家、NGOなど、食品に関する「プロ」七人に、あなたならどんな食べ物を避けますか? と聞いたら、次のような回答が返ったそうです。(固有名詞の訳はテキトーです。カッコはマイコメント)  
 
1. 缶詰トマト
 
回答者:フレデリック・フォン・ザール博士(ミズーリ大学の内分泌学者、ビスフェノールA=BPAを研究)
 理 由:トマト缶内部にはビスフェノールA
synthetic estrogen bisphenol-Aを含む合成樹脂が塗られているが、これは心臓病や糖尿病、生殖器官の病気、肥満などの病気に関係している。さらに、問題は、トマトの「酸」でこのBPAが分解され、食物に移行することだが、これは決して無視できる量ではない。すでに人の体内のBPAは精子の数を抑制したり、卵子を傷つけたりするレベルになっており、トマト缶一リットル分を食べると、BPAを50マイクログラムを摂取することになる。これは十分人体―特に若者に―に影響する量だ。
 解決策:ビン入りトマトを。(私なら旬のトマトでたくさんトマトピューレを作っておき、冷凍保存、かな)

2. コーンビーフ(穀物飼育の牛肉)
 回答者:ジョエル・サラティン。農場経営者、持続可能な農業についての著作も多い。
 理 由:家畜はもともと草食なのに、農家は利益をあげるため、家畜を早く太らせようと、大豆やトウモロコシを与えている。しかしこれは栄養面では損失が大きい。最近の研究で、草食飼育の牛肉は、コーンビーフに比べ、ベータカロチン、ビタミンE、カルシウムなどが多く含まれ、炎症を起こすオメガ6s、心臓病を起こすとされる飽和脂肪が少ないことが明らかになった。「私たちは、牛が草食であることを尊重しなければなりません」。
  解決策: 牧草飼育の牛肉を売っている店を見つけましょう。
 (米ではそんなラベルをつけて販売されているそうですが、日本では聞いたことがありません。なお、この記事の「コーンビーフ」とは例の缶詰の塩漬けビーフのことではないので、ご注意)

3.電子レンジのポップコーン
 
回答者:オルガ・ナイデンコ博士 環境ワーキンググループ上席科学者
 理 由:コーンそのものがいけないのではなく、袋の内部に塗られている化学物質が問題。最近のUCLAの研究では、その化学物質の一つ、ぺルフルオロオクタン酸は不妊に関係があると指摘している。 これらの化学物質はレンジで加熱されて気化し、ポップコーンに移るのだ。業界はこれに気づいていないわけではなく、デュポンなど各メーカーは、EPAの「自主計画」の下、2015年までにこの製品を段階的に中止することを約束したが、それまでに、何百万もの製品が作られ、販売され続けるだろう。
 解決策: ホームメイドで!
 (バターと塩だけの手製ポップコーンの方が、簡単、おいしい!)
4.従来栽培のポテト(非有機栽培)
 回答者:ジェフリー・モイヤー、全国有機生産物標準委員会会長
 理 由:除草剤や農薬は、根茎植物には直接かからないとはいえ、やはり土や水を通じて吸収される。ポテトは米で最も人気があるから、消費者の求めに応じて健全な産品を提供することが重要だが、事実はそうではない。成長期には抗カビ剤、収穫前にはつる性植物の繁茂を抑えるために除草剤がまかれる。収穫後は、発芽を抑えるために化学処理されている。ポテト農家らは「販売用のポテトは自分たちでは食べない」とあけすけに語っている。彼らは別の区画で、全く化学物質を使用せず、自家消費用のポテトを栽培しているのだ。
 解決策: これも簡単、有機栽培のポテトを買えばいいんです!
 (じゃがいもだけではありません。グループで農家と契約するなど、自衛策を考えないと。)
5.養殖サーモン
 回答者:デビッド・カーペンター、MD、オルバニー大学健康と環境研究所所長、魚の汚染についてサイエンス誌に成果を発表している
 理 由:いけすに入れられたサーモンは、大豆、鶏の残渣などを与えられる。汚染物(PCBや臭素系難燃剤、DDTなどの農薬など、発ガン物質)が増えるにつれ、サーモンの健康に関係するビタミンDのレベルが落ちる。DDTは肥満、糖尿病に関係しており、「五ヶ月に一度くらいなら、養殖サーモンを食べてもガンのリスクは低いだろう・・・それほど危険なのだ」。
 解決策:養殖サーモンを避け、天然ものを。Wildという言葉にだまされないように。(すでに遺伝子組み換えサーモンてのも登場しているから、魚は大変な受難時代です。)
6.人工ホルモン入り牛乳
 回答者:リック・ノース、「社会的責任のためのオレゴン物理学者」の安全な食べ物キャンペーンのプロジェクト・ディレクター及びアメリカがん協会オレゴン部会の前CEO.
 理 由:  昔、牛乳は最も純粋な栄養食品だったが、今は乳量を増やすために、 rBGHやrBSTのような遺伝子組み換え牛成長ホルモンを投与されている。問題は、これによって乳生産量は増えるが、同時に乳腺炎にかかりやすくなり、膿がミルクに移行してしまうことだ。rBGH は乳がん、前立腺がん、直腸がんにつながる物質であり、多くの先進国では使用を禁止している。
 解決策:牛乳はラベルを確かめて買いましょう。
 (スターバックスはrBGHを使用したミルクの使用をやめていますが、日本では・・・今のところ何の規制もない様子。GMO反対の動きはあるのですが、飼料までは手が回らないのか?)
7.従来栽培のリンゴ
 回答者:マーク・カステル、前アグリビジネスの取締役、有機食品を推進する研究機関であるコルニュコピア研究所の共同代表
 理 由:秋の果物の中で、最も多くの農薬を浴びるのがリンゴだ。化学物質の生産企業は、農薬が残ったリンゴを人が食べても大丈夫だと言うが、リンゴ農園の労働者には、多くのがんを患う人の割合が高い。
 解決法:有機栽培のリンゴを買うか、少なくとも、よく洗い、皮は剥きましょう。 (・・・社会全体が問題の深刻さに気がつかないと、どうしようもないところまで来ていますね)
 日本の状況もアメリカとたいして変わりません。若者やママになる人々にこの情報をお伝えください。2011.5.4

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/