渡良瀬ヨシ焼きで子供たちは?

  渡良瀬のヨシ焼きについての記事に、すぐにいろんな方から反応がありました。
 
「とても心配です。近くには小学校、中学校、幼稚園、大学など多数あり、その後の子供たちへの影響も大変危険だと考えています」とのコメントを寄せて下さった方からは、ていねいな地図が送られてきました。(地図は以下からご覧下さい)
 http://www.bing.com/maps/default.aspx?q=%e6%b8%a1%e8%89%af%e7%80%ac%e8%b2%af%e6%b0%b4%e6%b1%a0&mkt=zh&FORM=HDRSC4#Y3A9MzYuMzEyODUzfjE0MC4xODg0MjcmbHZsPTEwJnN0eT1y
 

 なんだこりゃ、遊水地の回りは学校だらけ。中でも、ひまわり幼稚園、下生井小学校、赤麻小学校は遊水地から1キロも離れておらず、子供たちへの健康影響は避けられません。これまでもぜんそくなどがおきていたのではないかと考えられますが、今回は内部被ばくのリスクを高めるわけで、PTAや教育委員会も問題に気づいてほしい。
 また、「専門家は誰でしょう」に対しても、「小山市のサイトに名前が載っていますよ」との指摘がありました。見ると、たった二行、こういう文章が。

 「平成25年は、埼玉大学大学院理工学研究科井上教授、永澤教授から、ヨシ焼き再開に伴う放射能の人体への影響については、十分小さく、安全性について問題はないとの見解を得ました。」http://www.city.oyama.tochigi.jp/kanko/kanko/watarase/yoshiyakisaikai.html

 ほ~い、お二人さん、「計算・推定」を元にどうして「安全だ」って言えるの? 世界のどこに放射性物質(今のヨシ原はそうなります)を燃やしても安全だという「前例」があるの? 第一、工学畑の人間がどうして放射能汚染の人体被害についてモノが言えるの? しかも「原発事故など起こらない」ということを大前提とした国で? 

 この地域の人々、特にパパ・ママたち、出番です。ヨシ焼きをやめるよう、行政に強く主張してください。人手はかかっても、人力による刈り取り(きちんと防護した上で)を行うよう求めてください(草原火災が怖いので、このままにしておくわけにもゆきません)。

 311後、公務員は思考停止におちいり、ひたすら環境省の呪文にしたがっている状況。市民が情報を入れないと、正しい判断んもできないでいるのです。それに、渡良瀬遊水地そのものが、もともと足尾銅山の鉱毒対策として作られたという歴史があることを思い出してほしい。黙っていると、同地は再び公害の元になるでしょう。2013.3.3
http://www.city.oyama.tochigi.jp/kanko/kanko/watarase/yoshiyakisaikai.html

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/