受け入れ断念の宇部市、受け入れの三重県

 久しぶりにスカッと気持ちのいいニュースです。ごちゃごちゃ言わず、「安全性に疑念」を理由にしたことがすばらしい。スラグの冷却水を海に流しても、それを海面処分場に埋め立てても、いずれはがれきや焼却灰に含まれる放射能が環境中に漏れ出すことは同じなのですが、大阪のコスプレ市長は、どうしても大阪湾を汚染したいようです。 
がれき受け入れ、宇部市が断念 /山口
毎日新聞 2012年07月14日 地方版
 久保田后子・宇部市長はこのほど、震災がれきの広域処理について、がれきの安全性に関する国の見解に懸念が残ることを理由に「受け入れは困難と判断した」と発表した。市は、震災がれきを受け入れた場合▽焼却灰が最終処理場で水に触れる▽焼却場で生じたスラグを冷却した水を下水処理場で処理して海に流すことになる−−ため、国に「安全性の根拠」を再三、尋ねていた。国からは6月中旬、「安全性に問題はない」との回答があった。しかし、市が求める「根拠」について納得いく説明がなかったといい、市は受け入れを断念した。市は今後、広報などで周知する予定。
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20120714ddlk35040378000c.html
 一方、とんでもなく低レベルなのが三重県知事。なんと、処分場に入れて、と要請するだけでなく、市と説明会を開く、市長と二人で決める、なんて言ってる時点で、終わってる。ごみ処理に県が手を出すのは完全に自治法違反だってことがわかっていない! 三重のみなさま、三重中央開発にも、周辺住民にも、放射能を含む灰は覆土にも使えないし、処分場一帯が死の谷になってしまうということを教えてあげて。生き残りたければ、がれき徹底拒否を!
 震災がれき焼却灰:伊賀の業者に受け入れ要請…三重知事
 毎日新聞 2012年07月14日 01時54分(最終更新 07月14日 03時25分)
 震災がれきの広域処理問題で、三重県の鈴木英敬知事は13日、同県伊賀市の産業廃棄物処理業「三重中央開発」を訪れ、がれき処理後に生じる焼却灰の受け入れを要請した。金子文雄社長は「できるかぎり協力したい」と前向きな姿勢を示した。同社が灰の受け入れを決めれば、同県への震災がれき搬入が一歩前進する。鈴木知事は「手応えはあった。市と一緒に丁寧に住民説明をしていく。最終的には伊賀市長と相談して決める」と述べた。
 同県では、名張、伊賀市で構成する伊賀南部環境衛生組合尾鷲、熊野市、多気町の3市町1組合が受け入れを検討する方針を表明。同組合と多気町が説明会を開始した。がれきを受け入れた場合、日常のごみと交ぜて焼却する。県は多気町と尾鷲、熊野市の焼却灰を受け入れている三重中央開発に灰処理を打診していた。同社によると、従来の焼却灰は焼成し、土木工事の路盤材にリサイクルしている。震災がれきの焼却灰は、処分場内で埋め立て用覆土材にするという。
 http://mainichi.jp/select/news/20120714k0000m040119000c.html
 
それにしても、三重県知事も伊賀市長も業者と仲がいいようで。中央開発への打診も、やっぱり接待旅行で決めたんじゃないでしょうね? それにしても、三重に行った時に会いに行けばよかった…。
2012.7.23

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/