ジカ熱ー国際的不妊キャンペーン

 山本@KLです。今日のフライトまで時間があるので、昨日の続きを。
 昨日、機内で読んだStrait
Times
にも、デング熱やジカ熱関連のニュースがいくつも取り上げられていました。たとえば、「今年はデング熱が激増」、「ジカ熱とは何か」「マレーシアはジカ熱に全力
で取り組む」「WHOがジカ熱を国際的緊急事態だと宣言した」などなど……国連が「乗り出した」ことから、これが、南米、東南アジア、インド、アフリカなど人口の多い国々を狙って打たれた国際的キャンペーンであることは否定できません。そして、そのポイントが「生むな、増やすな」です。それを物語るのが「性交渉でジカ感染」のニュース。下はその一例ですが、この日本語報道と原文とはだいぶ違うので、段落に分けて★解説を加えました。

【ジカ熱】性交渉でジカウイルス感染 米国で症例
2016
023日 http://www.bbc.com/japanese/3548021
 米疫病対策センター(CDC)は2日、性交渉によってジカウイルスに感染した稀な症例が報告されたことを明らかにした。ジカウイルスに感染したテキサス州
ダラス市民は、本人はジカ熱が流行する地域に渡航していなかったが、パートナーがベネズエラを訪れていたという。ジカウイルスは通常、蚊が媒介する。妊娠中に感染すると、胎児の脳が発達不全となり「小頭症」を引き起こす可能性が懸念されている。

 ★山本は「ジカウイルスで小頭症になる」は、完全に推測、というより意図的なプロパガンダだと考えます。「可能性」をいうにしても、まず、その小頭症児からウイルスを分離し、そのウイルスがどの程度存在し、脳の発達にウイルスがどのように関与したかなどが、少なくともある程度明らかになっていなければなりませんが、そんなデータはー見た限りではーありませんでした。しかも上の図にあるように、全米でも毎年25,000人が生まれている。アメリカこそ緊急事態なのでは? 

 世界保健機関(WHO)は1日、ジカウイルスの感染拡大を受け「国際的緊急事態」を宣言
た。オーストラリア・シドニーでも、最近カリブ海諸国に渡航した2人のジカウイルス感染が報告されている。ジカ熱の流行が最も深刻なブラジルでは、小頭症
3670
件とジカウイルスとの関連が疑われており、保健省によると、これまでに404件が確認され、先週の270件から増加している

 ★これだけ読むと、「大変だ~」と感じる人もいるかもしれませんが、原文には「404件が確認され、709件が無関係とされた」とあるので、この記事は、日本の読者に3670件すべてが小頭症であるとすり込むための「編集」がされているわけ。ちなみに、原文にはブラジル保健省は妊娠中か産後すぐに死亡した小頭症児76件人についてもジカ熱との関連を疑っているとありますが、これも上のアメリカの事例に照らせば、原因をジカ熱だけに関連づけるのは実におかしい。なおWHOについてはいずれ改めて。

 ダラスの症例は米国本土で確認された初めての感染例になる。ただし、海外渡航後に感染が分かった症例としては、すでにテキサス州で7例報告されている。CDCのアン・シュカット副所長は、
今回の症例は「渡航歴のない人」で初めてだと語った。同氏は、「蚊に刺されて感染したのではなく、性交渉で感染したと考えている」と述べた。CDCは発表文で、ジカウイルス感染を防ぐために「蚊に刺されることや、ジカウイルス感染者の精子への接触を避けること」を推奨している。(図:米国では毎年25000人の赤ちゃんが小頭症と診断されている。)

 ★アメリカの医療状況を多少とも知れば、CDC=犯罪組織と思わざるをえませんが、その副所長の言葉は、現代医療が科学ではなく政治であることをよく示しています。原文では彼女の言葉はもっと強く、「私たちはこの感染が蚊に刺されて広がったとは信じていない。しかし、性交渉を通じて広がったと信じている“We don’t believe this
was spread through mosquito bites, but we do believe it was spread
through a sexual contact.”
」と、もろ「断言」なのです。動画でも「すべての証拠はそのことを示している」と言っているし。でも「証拠」なんて、感染者の血液からウイルスが発見されたことくらいだろうし、それがウイルスを通じてヒトーヒト感染したというのはまったく別の話で、それを「証明」するには、おそらく何年にもわたる検証が必要です(それでも証明できない可能性の方が高い)。そのことをよく知りながら、CDCがあえて「ウイルス感染者の精子への接触を避けること」というのは、一方で①セックス禁止令、妊娠・出産禁止令を宣告し、さらに、ヒトーヒト感染⇒感染症として、②いずれジカ・ワクチンが開発される、ことを示しています。いえ、すでにジカ熱アウトブレイク地ではフェーズ3試験が実施されているかもしれませんが。

 国連財団で公衆衛生を担当するアラカ・バス氏はBBCの取材に対し、性交渉による感染が確かならば今回の症例は「重大だ」と述べた。同氏は、「HIV・エイズと同じくらい重大だ。今回は感染ルートが2つあり、ある意味もっと深刻だ」と語った。CDCによると、性交渉によるジカウイルス感染例は2013年に仏領ポリネシアでも報告されている。
(英語記事 Zika
virus infection ‘through sex’ reported in US

 ★この文の[国連財団に関する部分は原文にありません。「国連財団」なんて初めて聞くので、ご存知の方、教えてください。いずれにしても「ジカ熱」騒ぎは、エボラやエイズ、豚インフルエンザにつらなる、遺伝子組み換え技術が関与した「新興感染症=人為的感染」ではないかというのが、現在の山本の判断。医療の闇を知らない人は、報道に怯えて子作りを控え、いずれ売り出されるジカ・ワクチンに殺到しかねません。つまり、今回のキャンペーンは、まさに無知な人々をターゲットとした恐怖作戦と言えるでしょう。2016.2.5

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/