オハイオ州列車事故ーブラックロックが関係していた

 オハイオ州列車転覆事故とその後に続いた爆発、危険かつ不合理な爆破処理とそれらによる深刻な汚染と住民対応は、アメリカという国の基本姿勢ー利益最優先、官民癒着、人命軽視ーを示しています。もっとも驚いたのが、「チェルノブイリ級」と言われるこの大事件を、マスメディアが完全無視したことと、政府による住民だましです。その後押しをしたのが、「中国の気球事件」「UFO攻撃命令」などの大報道ですけどね・・・。

 腑に落ちないでいたところ、問題の鉄道会社、ノーフォーク・サザンが、実はグローバリスト企業に保有されていたことがわかりました。しかも上位3位はバンガード、ブラックロック、ステート・ストリート・・・いずれも巨額の資産を運用し、実質的にアメリカ全企業を支配するビッグ3と言われるほどの企業で、自治体に対する影響力も強い。

http://www.nscorp.com/content/nscorp/en/investor-relations/stock-information/ownership-top-holders.html

 もちろん、これらグローバル企業がからんでいることで、オハイオ州の列車事故は一挙に事件性と政治性を帯びてきます。なぜなら、鉄道業界には大幅な規制緩和の波が押し寄せていましたが、これらの株主の存在を考慮すると、その規制緩和が彼らの指令であることは間違いありません。もちろん鉄道会社もこれを大歓迎し、それまで以上に利益重視+安全性軽視で事業を運営していたらしく、事故の発生も、その後の「隠蔽工作」も、十分、予想されていたのです。以下現時点での山本の分析。

 1.ノーフォーク・サザン社は危険物の積載を行政に報告していなかった:どの国でも危険物の搭載や運搬には厳しい規制があるはずだが、同社が無届で運営していたのは、行政の「見ぬふり」があったからだろう。以下は積載リストの一部。

https://response.epa.gov/sites/15933/files/TRAIN%2032N%20-%20EAST%20PALESTINE%20-%20derail%20list%20Norfolk%20Southern%20document.pdf

 2.ノーフォーク・サザンは何回も規制違反で罰金刑を受けていた:最近も、安全性のために列車のエア・ブレーキを電子ブレーキに代える法案に対し、ロビイストを使って強く反対。その結果、効率が悪い旧ブレーキ搭載車が今回の事故を起こした。現に、事故の前日、車両故障が起きていたとの内部情報があり、調査が行われている。また、同じ列車が、事故前日、故障を起こしていたとの内部情報があり、調査が行われている。

3.利益優先のために車両列を長くしていた:事故車列は全部で151両、長さ 9,300フィート(≒2800m)、18,000トン (1800万kg)に達し、いったんバランスを崩すと大惨事になる可能性が指摘されていた。日本の貨物列車は長くても500メートルほどだから、この巨大さは恐怖を覚えるほど。この車両長大化と検査省略はt鉄道事業の合理化と利便性をめざす政府(=グローバリスト)の方針、PSRにもとづくもの・・・すでにたくさんの問題が出ている→What is Precision Scheduled Railroading? – Trains

4.ノーフォーク・サザンによる不適正な現地処理:初めから「コントロールできない」ことがわかっている現場焼却に、誰がゴーサインを出したのか不明。塩ビ含有物を燃やすと、ダイオキシンなどPOPs(難分解性揮発性有機化合物)が大量に発生し、汚染物質は長期にわたって地球全体に滞留することがわかっているため、しかるべき装置を備えた施設での処理が義務づけられている(ストックホルム条約)。しかし、行政関係者も石油業界もこれを良く知りながら、平然と条約違反の開放焼却を行い、広範な環境を汚染してしまった。

5.住民に危機を知らせなかった:Twitterなどによると、市民は事故第一日目からウソばかり聞かされている。ノーフォーク・サザン社はタウンミーティング(説明会)にも表れず、代わりに行政が、「安全だ、危険はない、帰っていい」と発言、それを信じて帰宅した住民は焼却による毒ガスにやられ、次々に体調不良を訴えている。・・・行政は、911でも福島第一原発事故でも、行政は「大丈夫、安全」で通し、911後のレスキュー部隊の被害を否定し、フクイチの子どもたちの甲状腺がんも否定していることを思い出そう。

https://www.wsws.org/en/articles/2023/02/16/ttjm-f16.html

6.メディア報道の規制:たとえば↑の現場を実況中継していた記者が床に抑え込まれ、手錠をかけられて逮捕されているが(動画アドレスは↓)、これは一種の見せしめだろう。多くの国民が事故のことを知ったのは発生から10日も経ち、隠蔽工作がほぼ終わってからのこと。これが可能なのは、ノーフォークの後ろに豊富な資金力と政治力をもつバンガードやブラックロックが控えていればこそ。

thrown to the floor during a news conference, handcuffed, and arrested.

 それにしても、「気球」や「UFO」報道まで持ち出すなど、山本は列車には知られてはまずいものを積載していたのではないかと感じます。毒ガスとか毒薬などね・・・どちらも国際法違反だから、バレないように急いで現地で処理し、しかるべき期間、この事件の報道を抑えたのかもしれない、と。・・・その他いろいろ妄想が膨らみますが、これ以上は掻きません。

 なおこの件ではすでに9件の訴訟が起きています。裁判所は日本よりマシなので、ある程度の事実は明らかになるでしょう。

 そしてもう一つ、この列車事故現場から北西110キロほど離れた地点にある金属加工会社Schumann & Co. metalsで、2月21日に大きな爆発事故が起き、死者1名、傷者14名が出ています。https://news.yahoo.com/explosion-rocks-ohio-metals-plant-211551873.html 

 爆発はかなり強力で、溶融金属などがかなり広範囲に飛び散ったとか・・・原因不明。列車事故との関係も不明、でも疑いたくなる…2022.2.22

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/