まだある遺伝子組み換え食品上陸計画

 引き続きGMOのニュース。政府は、モンサント社の乾燥耐性トウモロコシと、殺虫剤組み込みダイズについて、日本での使用を許可しようとしています。これもまずい!
 企業が組換えDNA 技術を使った飼料(以下GMO)を使いたいと申請すると、農水大臣はまず、関連審議会に――家畜に関して農業資材審議会、人に関して食品安全委員会――「安全性についての」意見を聞きます。上の二つについては、食品安全委員会がすでに「安全上の問題はない」と認めているといいますが、どんな顔ぶれでしょう。まさか農薬会社から研究費を受けているセンセイはいないでしょうが・・・(なお、農業資材審議会の結論は書いてありません)。
 
 でも、GMOの飼料としての危険性はすでに数多く指摘されています。動物実験により、さまざまな異変がおき、乃至死亡すること、さらに三代目になるとマウスが生殖能力を失ったことも確認されています。これをもって、GMOは「不妊→人工削減」を狙った生物武器ではないかと考える人が出るのも当然かもしれません。私もそう思います。耐乾燥ダイズに至っては、従来型種子との違いはまったくなかったとの報告もあります。(いずれもそのうち紹介します)。
 
 そんなGMO飼料で育てられた家畜の肉や乳製品を、人が食べても「安全」「影響なし」と断言するには、超長期の実験が不可欠なはず。でもそういう実験が行われたとは聞いていません(誰が喜んで参加するでしょうか)。それに、農薬を組み込んだ植物を育て、それを飼料として動物に与えたら、食物連鎖の頂点にいる人間への影響ははかりしれないと思うのが常識。
 日本人の食卓はダイズと切り離せません。私も出しますが、みなさまもこの事実を多くの人に知らせ、たくさん反論のパブコメを出してください。そうしないと、日本の「食」はモンサントなどGMO企業天下になってしまいます。原発を受け入れた愚を、「食」でくり返したくない!! 募集締め切りは7月15日。意見公募要領 の2ページ目の「インターネットによる提出」をクリックすると、意見送付画面になります。2011.6.25

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/