たばこのけむりのなかに

 「たばこ」については、多くの取り組みがあるので、私はずっとパスしてきました。でも、実はこの業界、とても奥-闇が深いのです。今回、受動喫煙のことをとりあげたついでに、煙のことを調べたら、すぐこんな記事が見つかりました。
 主流煙と副流煙  http://www.health-net.or.jp/tobacco/risk/rs120000.html

 たばこの煙は、喫煙時にたばこ自体やフィルターを通過して口腔内に達する「主流煙」と、これが吐き出された「呼出煙」、及び点火部から立ち昇る「副流煙」に分けられます。いずれもエアロゾル(液滴)の形状をなす「粒子相」と気体からなる「気相」に分けられます。各種有害物質の発生は主流煙より副流煙の方が多く、主流煙は酸性ですが、副流煙はアルカリ性で、目や鼻の粘膜を刺激します。



















































































































紙巻たばこ煙有害物質の主流煙と副流煙中の含有量
 

主流煙(MS)


副流煙(SS)


SS/MS比

●発がん物質(ng/本)
ベンゾ(a)ピレン

20-40


68-136


3.4

ジメチルニトロソアミン

5.7-43


680-823


19-129

メチルエチルニトロソアミン

0.4-5.9


9.4-30


5ー25

ジエチルニトロソアミン

1.3-3.8


8.2-73


2-56

N-ニトロソノルニコチン

100-550


500-2750


5

4-(N-メチル-N-ニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン

80-220


800-2200


10

ニトロソピロリジン

5.1-22


204-387


9-76

キノリン

1700


18000


11

メチルキノリン類

700


8000


11

ヒドラジン

32


96


3

2-ナフチルアミン

1.7


67


39

4-アミノビフェニール

4.6


140


30

O-トルイジン

160


3000


19

●その他の有害物質(mg/本)
タール(総称として)

10.2


34.5


3.4

ニコチン

0.46


1.27


2.8

アンモニア

0.16


7.4


46

一酸化炭素

31.4


148


4.7

二酸化炭素

63.5


79.5


1.3

窒素酸化物

0.014


0.051


3.6

フェノール類

0.228


0.603


2.6

 ・・・驚きました。ニコチンとタール(物質名ではありませんが)はタバコ自体に含まれるけれど、他はすべて、タバコの火による化学反応で発生したものでしょう。主流煙より副流煙の毒性の方が強いのは、焼却炉と同じ原理です(焼却炉でも、灰よりも煙突を出た微小SPMの方が毒性がはるかに強い)。それにしても、アンモニアは主流煙の46倍、ジメチルニトロソアミンは19倍から129倍(この差の大きさは不自然)。
 これは、どんな人もたまらない!喫煙は発ガン物質を撒き散らす傷害行為としかいえません!  喫煙室だとか分煙とかのレベルじゃなく、法律で厳禁すべきです。「そうすると、違法取引が増える?」なんて、ばかなことを言うんじゃない。あんたたち(メーカー)が作らなきゃいいでょう。
 たばこの税と、肺がんの患者の治療費と、社会負担を考えてみてほしい。
 というわけで、私も「禁煙運動」に参戦することにしました。2010.10.22

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/