石鹸でアナフィラキシーショック!

 この「石鹸」、他にもいろいろ問題が隠されている気がします。
「茶のしずく石鹸」、自主回収へ=67人が運動後にアレルギー―厚労省
時事通信 2011年5月20日(金)22時6分配信
 厚生労働省は20日、小麦成分を含む「茶のしずく石鹸」の使用者が、運動後にアレルギー症状を起こしたとの報告が相次いだと発表した。製造販売元の悠香(福岡県)とフェニックス(奈良県)は自主回収を決めた。同省によると昨年10月以降、計67人がじんましんや息苦しさなどの症状を起こしたと報告があった。いずれも軽症だが、ショック状態になり救急車で運ばれた例もあった。同省によると、せっけんの使用により一時的に小麦に過敏な体質となった上に、うどんなど小麦を含有する食品を食べ、直後に運動することで、アレルギー症状を起こすことがあるとみられる。(後略)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110520-00000178-jij-soci
 「いずれも軽症だが、ショック状態になり…」なんて矛盾したことを平気で書いてる。食物アレルギーによるアナフィラキシーショックはとても危険なのに。しかも、「小麦製品を食べ」、「直後に運動」しない限り大丈夫、と言わんばかり。これが典型的ディスインフォメーション記事ですが、この時点で材料や加工にどんな問題があったか、掘り下げた記事は見当たりません(私が検索した限り)。


消費者庁、通報を放置…茶のしずく健康被害


 読売新聞 12月10日(土)14時36分配信
 福岡県大野城市の化粧品製造販売会社「悠香」が通信販売した「茶のしずく石鹸」の旧製品による小麦アレルギー発症問題で、消費者庁が昨年1月に国民生活センターから寄せられた健康被害報告など、外部からの情報を再三、放置していたことがわかった。悠香の製品をめぐる問題が表面化したのは今年5月以降で、同庁の対応の遅れが被害拡大につながった可能性も出てきた。消費者庁によると、同センターから昨年1月、「茶のしずく石鹸の利用者6人がアレルギーになったと医師から情報提供があった」と電話で連絡が入った。商品名を明らかにしたうえでの報告で、消費者安全法に基づく通知とすべきかどうかを相談するものだった。同法は国の組織などに対し、重大な事故などの情報を同庁に通知するよう求めている。同庁は消費者の安全確保のために情報を有効活用し、迅速かつ的確に集約・分析して、結果を公表する義務を負っている。しかし、同庁は同センターに通知を出すよう指示しなかったうえ、特に何の対応も取らなかった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111210-00000387-yom-soci

 
で、この記事は、「消費者庁は問題を放置した」「昨年1月には国民生活センターから被害報告があった」。つまり、政府は16ヶ月、問題を無視したというわけです。なお、私はこの石鹸の材料と加工過程が一切報道されないのを不気味に感じています。GMO小麦やナノテクノロジーを使っているのではないか…と。現在のナノ化粧品も、安全性はまったく保障されていないし。

被害情報18件でも調査せず 茶のしずく被害で消費者庁
2011年11月29日 23:35 
 せっけん製造販売会社「悠香」の「茶のしずく石鹸」の旧製品で小麦アレルギー発症者が相次いだ問題で、2005年6月から約5年間、全国の消費生活センターに健康被害情報が計18件寄せられていたにもかかわらず、消費者庁が調査していなかったことが29日、関係者への取材で分かった。消費者庁が発足した09年9月以降にも重症の報告事例があったが、個人の体質によるアレルギーの可能性があると判断。同じ製品による過去の類似被害の有無を確認しなかったという。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/275573
 ところが西日本新聞によれば、「被害は2005年から出ていた」。だとすれば、政府はこれを6年も放置していたわけ。消費者庁の発足が2009年だったからというのは言い訳になりません。
政府や大手メディアが守るのは、市民の健康ではなく、企業の利益だということは、放射能漏れでいやというほど見せ付けられている私たちですが、日本では医薬品にもリコール制度はありません。いいかげん、市民を守る強力な組織ができてほしい。2011.12.10
(参考)http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000uaiu-img/2r9852000000uamo.pdf

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/