災害が起きると、必ず問題になる「災害ごみ」。
この災害ごみ=災害廃棄物は産廃です。それも、多数の物質がまじりあった、非常に処理の難しい産廃であり、その処理は、被災者にとっても、市町村にとっても大きな問題でした。そこで国は、阪神大震災(1995)後から関連法を制定し始め、「国の関与」、「広域化」という方向性をつけています。
「国の関与」ったって、国営焼却炉なんてありません。で、「金を出すから片付けておくれ」と、企業に頼むわけ。つまり、これによって、災害は関連業者にとっては相当の利益をもたらすビジネスとなったわけです。戦争特需とよく似た災害特需で、たとえば↓のニュースがその代表。
石巻の「がれき」鹿島など9社で撤去 受注額約2000億円
宮城県石巻市の災害廃棄物の撤去がようやく動き出す。宮城県は石巻エリアの大規模ながれき処理に関するプロポーザル方式の審査結果を2011年8月23日に明らかにし、鹿島を代表とした9社の共同企業体(JV)に委託すると発表した。鹿島JVは、約850万トンのがれきを処理する。受注額は約2000億円とみられる。がれきは選別したうえで、JVが整備する廃棄物の破砕施設や焼却施設で処理する計画。JVは、鹿島、清水建設、西松建設、佐藤工業、飛島建設、竹中土木、若築建設のほか、地元の建設業者も参加する。がれき処理は、政府の第1次補正予算を活用する。
この事業が中間処理だけなのか、最終処分まで含むのかわかりませんが、気になるのは、放射能汚染について言及がないこと。…ん、宮城県の牛肉はセシウム汚染で全面出荷停止となってたんじゃなかったっけ?調べたら、宮城県って、市民の質問にさえまともに答えていない。汚染はあるのに。
宮城県の放射能汚染についての県原子力センターの回答 | 原子力発電を …
しかも宮城県には女川原発がありますが、ここは地震の三ヶ月前に放射能漏れ事故をおこしたばかり。それが今、どうなっているのか、たちにはわかりません(もっとも、福島第二原発だってどうなってんやら)。
こんな中で「がれきの処理=焼却」だから、ぞくっとするものがあります。
でも、誰も何も言わない。さて、どうしよう。2011.8.30