日本でもいよいよ空港ヌード・スキャナー導入? とんでもない。
12月9日の産経新聞 「ボディースキャナー 航空検査に導入解禁」は次のように伝えています(下線は管理者、編集してあります)。
「テロ防止のため搭乗客の服の内側を透視して不審物をチェックする『ボディースキャナー』について、国土交通省は8日、航空会社などが希望した場合は保安検査で使用できるよう、年内にも航空局のガイドラインを改正すると発表した。
「今年7~9月、成田空港でスキャナー実証実験を実施。計5種類を比較した結果、『ミリ波』と呼ばれる電磁波で搭乗客の服を透視するタイプが最も検知能力が高かったため、国交省は、保安検査にこのタイプのスキャナーを利用できるように方針を決め、費用の半額を空港管理者の負担にするなどして、普及を図りたい構えだ。
「全日空や日本航空などで構成する成田国際空港航空会社運営協議会(AOC)は『ボディースキャナーは高額なうえ、プライバシーへの配慮や健康面の影響など課題もある。(導入には)検討が必要』とコメントしている。
記事にあるとおり、このスキャナーは「服の内側を透視」するものなので、私は「ヌードスキャナー」と呼んでいます。これについては別ブログでも書きましたが(空港ヌード・スキャナーの非人道性 11/24)、医師らはすでに、ヌードスキャナーと発がんの関係を指摘しています。それに、 いかに「安全のため」でも、乗客の体に電磁波をあてる権限は誰にもないはず。レントゲンだって、患者が拒否すれば撮れないでしょう?
アメリカではパイロットの組合が、スキャナー導入に大きな反対の声をあげ、先月は全土の空港でボイコット運動が行われました(ちなみに、乗務員たちは、パットダウン(手と指による接触検査)がもっと嫌なようです。まるで痴漢のような検査らしい)。おそらく、そのうちにガンやその他の疾病との関係で訴訟が起こされ、このバカな装置はお蔵入りになるでしょう。
私としては、ヌードが一番よく見えるタイプに金を出して――しかもあんたたちの稼いだ金じゃない、税金でしょう?――全国に広げたいという国交省の責任を追及したい。欧米のサイトをよく見てごらん? 問題点がこれほどあるのを無視する気? 2010.12.9
(参考)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101209-00000097-san-soci
‘Coming Soon to an Airport Near You: Prison-style strip searches?’ – (Reason TV) http://www.youtube.com/watch?v=SLZq2iaMpXY
http://abcnews.go.com/Travel/major-pilots-unions-rebel-tsa-screening-rules-urge/story?id=12100247
空港スキャナー、やめてよね
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/