エプスタイン事件、続き

 昨日の記事の続編。性犯罪被害者の女性たちが、カネと絶対的権力をもつグローバル犯罪者にどうやって立ち向かっているかを追う動画です。山本も初めて見ましたが、同じ女性として被害者に強い共感を覚えました。

 動画は2019年8月27日、NY地裁で開かれた彼女たち被害者らの証言を聞く「公聴会」から始まります。この時点ではエプスタインは「自殺」していましたが(同年8月10日)、加害者死亡後に、被害者に証言させた事例は初めてとのこと。そして、この異例の公聴会に、それまで沈黙していた被害者が、一団となって押し掛けたのです。

「何列も何列も、女性と性犯罪被害者で席が埋まっていました。公聴会が始まると、私たちの一団は文字通り立ち上がり、証言の順番を待ちました」「その女性たちの話は、私の話と同じでした。私は言葉にならない連帯感を感じました」「彼女たちの話を聞いて、私は感動すると同時に、癒され、慰められました」「これは私だけの戦いではない。その思いが私を勇気づけ、より強くしてくれます」***

 現代を生きる女性たちは、自分たちが置かれた立場をしっかり認識し、同じ女性と共に闘う気概がないと、自分も子供もまもれません。特に知っておくべきは、性犯罪被害者は(男性も女性も)、被害を口に出せないということです。何十年も、あるいは死ぬまで誰にもそのことを言えず、大きな精神的しこりを抱えながら記憶を押し殺して生きなければなりません・・・その状況は戦時中の慰安婦も現在の性犯罪被害者も同じ。エプスタイン事件で、多くの被害者がスピークアウトしたのは、同じ被害者が勇気をもって証言したことに背中を押されたのでしょう。

 権力者が弱者を痛めつけ、素知らぬ顔をして通る社会が、生きやすいはずはありません。その意味で、エプスタインの「性犯罪」が許せないのは、実質的にはそれが最も卑劣な犯罪であるペドフィリア(自動性愛犯罪)であり、明らかな権力の「協力」があることです。幼い女性を誘拐し、拉致し、強姦し、別の国に移住させ、それを「何もなかった」かのように見せるのに絶対必要なものは、カネと権力。この事件では被害者となった女性だけでなく、加害者側の証言もあり、いわば公然の秘密です。

  山本はずいぶん前、奇妙な情報を目にしたことがありました。「幼稚園の子どもたちが、登園早々、ひそかにバスで空港に運ばれ、特別機に乗せられていずこかに送られ、帰宅の時間に間に合うように幼稚園に戻される・・・親はもちろん何も知らず、子どもは何があったのか言わない。誰がどこに子どもたちを連れていき、何をしているのか?」…本当にそんなことがあるのかと信じられない思いでしたが、後になって、それは権力が日常的に行っていた犯罪であることを知ったのです。

 権力者の犯罪はそれだけでは終わりません。「アドレノクレーム」と聞けばピンとくる人もいるかもしれませんが、グローバリストは、幼児誘拐、胎児や幼児虐殺、ボディパーツ取引などの犯罪にも公然と手を広げています。その代表的な例が、米大統領選の民主党候補に選出されたカマラ・ハリス。彼女に全面的支援を公表した団体の一つ、Planned Parenthood(家族計画連盟)は、胎児のボディパーツ取引で訴えられた組織で、問題が発覚した当時、世界中で非難を浴びました。しかし、多くの証拠があがっていたにもかかわらず、裁判所はこの組織をいわば「無罪放免」したのです・・・いやあ、アメリカの闇は濃い。2024.8.3

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/