ここ数日、コロナウイルス関連報道は激しさを増す一方です。
中国の新型コロナウイルス感染症例、1万7205件に増加-死者 …
中国本土の死者361人 新型コロナ死者「SARS」超え(20/02/03 …
中国、新型コロナウイルス死者361人でSARSを上回る 株価急落1日で43兆円が吹き飛ぶ
でも、本記事タイトルの「1300万人発病、6600人死亡」はコロナウイルスのものではありません。
これは2019~20のシーズンのーつまり現在進行中のー「普通の」インフルエンザの状況を表す数字です。
それも、アメリカ疾病コントロールセンター(CDC)が正式に発表 FluView report したもの。
CDCによれば、今年1月11日までのインフルエンザ発症者数は1300万人、入院患者12万人、そしてインフル関連死は6600人。患者は前週に比べやや減ったものの、インフルの勢力は依然として強く、肺炎とインフルに起因する死者の割合は6.0から6.9パーセントにあがっているとのこと。なお、年齢別死亡者は65歳以上が最も多く、次が0~4歳児。
しかも、シーズン終わりまでには、患者数1500万人、入院者数14万人、死亡は8200人になるというのがCDCの予測です。
すさまじい数ですが、それでもエピデミック宣言は出されていません。
一方、コロナウイルスでは死者が150人程度でエピデミックが宣言され、大都市が事実上「封鎖」され、外国人が一斉に中国から引き上げる騒ぎになっています。しかしその発生率は、中国の人口約14億人に照らすと微々たるものです。
一方、人口約3.3億人のアメリカで、1300~1500万人の患者が出るというのは割合としてはかなり大きい。しかも、アメリカでは全国民が毎年インフルエンザワクチンを強制接種されていますが、この患者数や死亡者数は、ワクチンが効かないことを示しています。つまり現状はかなり危機的で、それこそ「エピデミック宣言」を出すべき状況だと考えます(なお、ワクチンによる死者は少し遅れて発表されます。しかもその数は実数の10~100分の1であることを、CDCさえ認めている)。
でも、大手メディアはこの件についてはほとんど報道していないそう。
…そりゃ当然でしょうね。今のメディアの任務は、アメリカが抱えている深刻な問題ーーイランの反撃、イラクの反米運動、イスラエル・パレスチナ問題への反発などーーを隠ぺいし、にっくきロシアと中国を叩くこと。「コロナウイルス感染報道」は、パニックを誘導し、中国への敵対意識を強めることが目的なのです。2020.2.3