日本では話題にもなっていない?「ヒ素入りBCGワクチン」ですが、海の向こうの韓国では、日本から輸入した毒ワクチンに、市民とメディアの強い関心が寄せられています。
以下、中央日報の記事を段落に分けて考察してみました。マーカー山本。
日本製ワクチンからヒ素検出…驚いた韓国の親たち
2018年11月9日 8時48分 中央日報
「新生児用ワクチンにヒ素が入っているとは想像もできなかった」。
会社員イさん(40)の生後5カ月の息子は7月に経皮用BCGワクチンを接種した。イさんは「あまり痛みがなく注射のあともそれほど残らないと聞いたので、無料の注射の代わりに7万ウォン(約7000円)を出して経皮用BCGを受けたが、申し訳なく感じる」と話した。結核予防注射のBCGワクチンからヒ素が検出され、韓国食品医薬品安全処が7日に回収措置を取った中、乳児の保護者の不安感が高まっている。 青瓦台(チョンワデ、大統領府)の請願掲示板には8日、保護者から150件ほどの苦情が書き込まれた。
他の報道を見ても、韓国市民はこの事件に素直に怒りをぶつけていますが、日本市民の反応が少ないのは「報道による鎮圧」が徹底しているからだと思われます。長いものにまかれやすく、大本営(大手メディア)の発表をそのまま信じる日本人の癖と、市民を啓発し、不安を代弁する組織や団体がないことも関係しているのでしょう。
驚いたことに、BCGワクチンはこれまで一度も「最終製品」として検査されていませんでした。
今回問題になった製品は日本ビーシージー製造の経皮用BCG。経皮用BCGはワクチン注射剤、生理食塩水、スタンプ型注射器のセットで構成されている。注射剤と生理食塩水を混ぜて腕に塗った後、スタンプ型注射器を2回、皮膚の中に押し込む。製品のうち生理食塩水からヒ素が検出された。生理食塩水のアンプル(ガラス容器)に熱を加えて密封する過程でヒ素が溶出したと推定される。 ワクチンにヒ素が含まれているという事実は、注射剤の試験基準が最近変更されたことで確認された。従来は生理食塩水を容器に分けて入れる前に検査をしていたが、現在は完成品の状態で検査する。この過程でヒ素検出の事実が明らかになった。
もちろん、これはBCGだけの話ではなく、他の溶剤(生理食塩水)を使うワクチンにも共通しているはず。なぜなら、水道水には(天然水にも)、それこそあらゆる重金属が溶け込んでいて、水道法でも飲料水中の不純物の上限を決めている(水質基準)から。・・・でも、ワクチンは、これに限らず、ほぼあらゆるチェックの対象外、黒い。
ところで、この件で私が一番疑問に思ったのは、なぜ今になって製品検査をしたのかということ。そこで、記事にある「注射剤の試験基準の変更」について聞いてみましたが、国立食品医薬品衛生研究所は「詳しくはわかりません、厚労省に聞いて下さい」と無責任丸出し。その厚労省医薬安全対策課は「基準が変更されたとは聞いていません」と、報道そのものを否定しました。…これについては引き続き調べますが、少なくとも医薬産業界には相当「隠したいこと」があるのでしょう。
そして、もっとも腹が立つのは、下の部分。
日本政府は健康影響性評価の結果、安全性に問題はないと判断した。製品から検出されたヒ素は0.26ppmで一日の許容量の1/38水準。許容量基準は生涯毎日摂取する場合を仮定して設けたものであり、BCGワクチンは一生に一度だけ摂取するため問題はないということだ。日本厚生省は5日、「すでに流通した製品は回収せず、今後、新しい製品が供給されないよう出荷を停止する」と発表した。厚生省は製造業者の報告を受けながらも3カ月も遅く公表したため、批判を受けている。厚生省側は「代替品がなく、安全性にも問題がないため、原因究明と対策検討をする間、公表しなかった」と釈明した。
まず、健康影響を「評価」した食品医薬品衛生研には医師がいるわけでもなく(いても役立たずでしょうが…)、追跡調査を行ったわけでもありません。単にICH(追って解説します)の数値を当てはめて「この程度なら大丈夫」と)しただけで、「判断」などと言えるものではありません。公表を三か月も遅らせた理由を聞くと、「BCGワクチンには代替品がないので、回収すると結核の予防ができない」からとのことでした。普通、規格外の医薬品は回収されますが、BCGの場合、官民ぐるみで市場に出回ってしまったワクチンがすべて消費されるのを待ち、新製品のメドがついた三か月後に、ようやく「公表」したわけ…いやはや、開いた口がふさがりません。
一方、韓国は日本と違ってただちに回収しています。
韓国保健当局は「安全性に問題はない」という立場だが、ひとまず供給された注射剤を直ちに回収することにした。回収対象ワクチンは14万1215個。このうち12万個ほどはすでに使用されたと推定される。チェ・スンジン食品医薬品安全処バイオ医薬品品質管理課長は「念のためにひとまず回収して製品の毒劇物試験をしている」と伝えた。該当製品が初めて韓国に入ってきたのは1993年。チェ課長は「業者が同じ材質の容器をずっと使用していたとすれば、問題は25年間続いてきた可能性もある」とし「ただ、ワクチンの中のヒ素は微量であり、体内に蓄積されず3~5日以内に尿で排出されるため、過去のワクチンのために問題が生じることはない」と説明した。
韓国も「安全性」については日本の判断を踏襲していますが、問題がかなり以前からあったことをちゃんと認めています。もっとも、「体内に蓄積されず、3~5日以内に尿で排出される」とは、出典もないのでわかりませんが、まちがいなく食物として接種した場合のことを言っているのでしょう。ワクチンの世界はグローバル化と支配構造が確立しているので、なかなか「事実」が伝わりません。また、韓国と日本ではBCGの接種方法が違うようです。日本では9本針のスタンプ式、韓国では皮内式。
世界的に経皮用BCGを使用する国は製造国の日本と韓国だけだ。海外では注射の針を皮下に刺して小さな突起のようなあとが残る「皮内用BCG」がよく使われる。コン・インシキ疾病管理本部予防接種管理課長は「世界保健機関WHOは結核予防のために必ず皮内用を注射するよう勧告している。経皮用は予防接種効果が一定しないこともあり、費用に対して効果性が落ちるため」と説明した。韓国国内でも無料の国家予防接種事業には皮内用BCGを使う。
もともと有効性が疑問視されているBCGワクチン、業界はそこに発がん物質・ヒ素が混入していることを知りつつ(知らないでいる方が難しい)、何十年も事態を放置し、さらに今は開き直っているのです。日本人のがんの急増とまん延はその結果かもしれず日本人の2人に1人が生涯でがんになる(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kaiken_shiryou/…)、私はこの件も、医薬産業界と厚労省の犯罪だと考えます。2018.11.14
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