宮城県、汚染廃棄物の堆肥化、土壌還元を計画

 宮城県「混ぜて濃度を下げれば安全」、一部自治体「堆肥にするか、土に戻してもいいかも」・・・いずれにしても関係者の脳細胞が正常なのか疑いたくなります。市民の知らないところで、こんな危険な処理が話し合われているとは。

 

汚染廃棄物の試験焼却合意至らず 宮城県市町村長会議

2016.12.28 07:02更新 http://www.sankei.com/region/news/161228/rgn1612280022-n1.html

 東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質を含む汚染廃棄物の処分を巡り、県は27日、市町村長会議を仙台市内で開き、放射能濃度が国の基準(1キロ当たり8千ベクレル)以下の廃棄物を県内の焼却施設で一斉処理する方針について協議した。安全性を確かめるために実施する試験焼却について、汚染廃棄物の堆肥化や土と混ぜ合わせる「すき込み」で処理する意向を示す自治体があり、全市町村の合意は得られなかった。これを受け、村井嘉浩知事は、まず全ての自治体で堆肥化とすき込みについて検討してもらい、半年以内に改めて会議を開いて試験焼却を協議することを提案し、了承された。

 県は11月3日の会議で、放射能濃度が国の基準以下の廃棄物の量が約3万6千トンに上ることを公表。その上で汚染廃棄物を自治体などが保有するごみ処理施設で家庭ごみと混ぜて焼却処分し、焼却灰も最終処分場に埋め立て処分する方針を提案した。村井知事はこの日の会議で試験焼却の合意を取り付けたかったが、「まず堆肥化とすき込みを前向きに検討することを了承してもらった。試験焼却はあきらめていない」と語った。

 

  「農業あきらめ」宣言みたいなものです。だって、以前からこういう↓問題が起きていたのに、それを悪化させるわけだから。

【注意!】★グリーンコープの「ピザソース」から、セシウムが検出されました! セシウム合算で7.46Bq/㎏。ピザソースの原材料「トマト」は、宮城県産です(> <;) https://matome.naver.jp/odai/2141068773986441201

 

 ところで、海外の環境問題系のサイトで「福島産汚染ポテトチップス」が話題になっています。その情報源のひとつが下の記事。大意は「市民団体が日本のポテトチップスを調べたところ、セシウム134と137が測定された。材料は安全とされている茨城県、千葉県で2015年に収穫されたもの。カルビーのポテトチップスは世界中で売られており、アメリカにも工場があり、どの工場の製品かなどを調べる必要がある」というもの。

 

Fukushima Contaminated Potato Chips Found In Japan – SimplyInfo

www.fukuleaks.org/web/?p=15978 2016/12/20 – A citizen food testing project found Fukushima related radioactive contamination in a bag of Japanese potato chips. The chips were harvested and manufactured in 2015 with the potatoes coming from Ibaraki and Chiba …

・・・ところが、この情報が日本では流れていません。唯一アシュラのサイトで情報発信していましたが。

カルビーのポテトチップス(千葉県/茨城県で製造)が放射能汚染されていた 
http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/168.html  投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 21 日

 記事中の関連サイトを見ようとしても、全部「見つかりません」だもんね。

 日本以上に海外の人々は日本の農産物・魚介類汚染に敏感です。こうして汚染を隠そうとすればするほど、海外では汚染が深刻だとわかるでしょう。これ以上、放射性廃棄物を燃やして拡散(焼却)、移して拡散(堆肥化)埋めて忘れる(すきこみ)で処理しないで欲しい。・・・ちなみに、今後建設される焼却炉や処分場には、すべてこの放射性廃棄物が入ってきます(法律的にね)。なので、着工が決まっている地域でも、放射性廃棄物は持ち込まないことをきちんと文章化して取り交わしておくべきです。文章名も、行政側が望む「環境保全協定書」ではなく、「公害防止協定書」にしないとね。2017.1.6

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/