インフルエンザ「警報」はなぜ「施設あたり」の数字なのか?

  年が改まって、早速、各地の自治体がインフルエンザ「警報」を出しています。

「東京都と神奈川県、インフルエンザ流行警報」 


2015年1月7日インフルエンザに感染した患者が急増していることから、東京都と神奈川県は、インフルエンザの「流行警報」を出しました。東京都によりますと、都内419か所の医療機関で先月28日までの1週間にインフルエンザに感染した患者は、1施設あたり32.9人でした。東京都は、「流行警報」の目安となる30人を超えたことから大きな流行になっているとして、7日、「流行警報」を出しました。新型インフルエンザが流行した2009年を除き、1999年の調査開始以降、最も早く「流行警報」が出されたということです。また、神奈川県でもインフルエンザに感染した患者が1施設あたり35.86人だったとして流行警報を出しています。関東地方では、埼玉県と千葉県ですでに流行警報が出されていて、インフルエンザの流行が広がっています。

 ふ~ん、患者の数を、人数あたりではなく「施設あたり」でカウントするのか・・・詳しく知りたいと県に問合わせたところ、「県内345の施設で患者数を週ごとにみてゆき、発生数を割り返して」出した数なのだそう。生資料は?と聞くと、「それはウチに直接来るわけではないから、わからない」。どこに来るの?「調べてお電話します」

 おかしいですね。患者の数を、わざわざ(定点観測に指定した)施設数で「割って」、平均値を出すなんて。何人の患者がどこで発生したか発表した方がよりはっきりするのに、あえて平均化するのは、そうしないと「警報」が出せないからだと思います。生資料さえないというのも驚きですが、これは返事待ち。

 ま~自治体の医療行政って、こんなものです。次に来るのもわかっています。何たって「ワクチン」。県の健康危機管理でも、予防法としてまっさきにあげているのが、「ワクチン」。

予防方法は?                                   1流行前にインフルエンザワクチンを接種する。(最寄の医療機関にワクチンの在庫の有無をご確認の上、来院願います。料金は有料となります。

 だから、フルワクチンは効かないって言ってるのに・・・これは、厚生労働省でも(平成26年度インフルエンザQ&A)、認めている事実なんですよ。

Q.18: ワクチンの接種を受けたのにインフルエンザにかかったことがあるのですが、ワクチンは効果があるのですか?

A.インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、ワクチンはこれを完全に抑える働きはありません。ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が起こります。この状態を「発症」といいます。ワクチンには、この発症を抑える効果が一定程度認められています。発症後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフル
エンザの「重症化」といいます。特に基礎疾患のある方や御高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。ワクチンの最も大きな効果は、この重症
化を予防する効果です

 予防に役立たないものが、なぜ「発症を抑え」たり、「重症化を予防する」のか理解に苦しみますが、これについては厚労省のお役人も答えることができませんでした。とにかく、かしこい市民は「警報」に騙されないことです。インフルエンザワクチンの危険性は、昨年の講演でお示しした通り。特に子供、赤ちゃん、妊婦は、医師と行政機関の無責任なPRに乗らないようにね。古ワクチンの死者は子宮頸がんワクチンより多いんだから(子宮頸がんワクチンの死者は「ない」ことにされている)。2015.1.8

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/