昨日の読売の記事をちょっとだけ分析しました。まず、以下の文書がキーポイント、かな。
冷静な議論が交わされる雰囲気にはならなかった(記者)
「冷静な議論をするためには、信頼関係を作るしかない」(黒沢)
「どこの住民を対象にするのかも問題がある」(黒沢)
今後は最終処分場の周辺住民に説明していくという(記者)
まず、これは「対話」などではありません。誰かが言ってたけど、「ウチのトイレが詰まったから、あんたんちのトイレに流させて。でも、大丈夫それほど臭くないから」(笑)てな事業だから、これで怒るな、という方がムリ。そこに「冷静さ」を求めるマスコミって、何?
はっきり言いますが、発言者のほとんどはきわめて冷静でした。それなりに準備し、数字や事実をあげた人も多かったのに、きちんと答えられなかったのは知事の方なのです。野次も当たり前。たとえば、前川センセイなどは、「プルトニウムの線量は事故前の測定値と変わりない」と、真っ赤なウソを平然と述べたのですから、御用学者とは犯罪者と言ってもおかしくありません。世が世なら縛りクビじゃ。
それなのに、黒岩氏は「信頼関係を結ぶために、今後は、芦名の住民だけを『関係者』とし、密室で実弾攻撃する」と言っているわけ。実弾?とは別名「住民対策費」、事業を推進するための巨額の「口止め料」のことで、ごみ焼却炉の場合、億単位のカネが動きます。周辺にもばらまかれるけどね。黒沢氏は、芦名は「それで行ける」と踏んでいるのでしょうが、バカにしないでね。
三回の説明会を通じて、私は、黒岩氏が何かに脅かされているという感じを持ちました。地方行政の素人知事が、これほど強い反対を受けながら、「自分の思い」を通すなんてことは普通はありえません。しかもこの事業が国策であることはみな知ってるのに。引くのが遅れるほど、プレッシャーは増すはず。来週あたりにでも「検討しなおす」と発表し、しばらく時間稼ぎしないと、ますます泥沼に入りますよ。岡崎さんのように。2012.1.31
黒岩知事は脅されているのか?
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/