滋賀県の東、近江八幡市が被災地の焼却灰を受け入れを中止したというニュースが入りました。予定地は琵琶湖に近い美しい水郷地帯。こんなところに処分場を作ったこと自体が間違いだったのですが、その上さらに焼却灰を入れる、そのアホぶりに言葉を失ったものですが・・・まずは、よかった、としておきましょう。
がれき焼却灰「受け入れ無い」 近江八幡市長が表明
2012年06月25日 22時30分
東日本大震災で生じた岩手、宮城両県のがれき焼却灰について近江八幡市が埋め立て処分受け入れを検討していた問題で、冨士谷英正市長は25日、「受け入れは無い」と市議会で明言した。冨士谷市長は市議会定例会の閉会あいさつで「灰の受け入れは情勢変化が無い限り、無い」と述べた。理由として「環境省から『灰は(被災県の)自地域で処分する計画で灰のみの広域処理は現時点で不要』との回答が23日に市に届いた」と説明した。冨士谷市長は3月末の滋賀県市長会で、環境省が広域処理を要請したのを受け、同市水茎町の最終処分場での灰1万トンの受け入れ検討を表明した。しかし、環境省は5月下旬に岩手、宮城両県の灰の県内処分を推進する新方針を示していた。焼却灰受け入れに反対してきた市民グループ「がれきの放射能から子どもを守る会・はちまん」の脇三智也代表は「ひと安心だが、引き続き市の動向を注視する」としている。
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20120625000098
初めから他市で発生した特別管理産業廃棄物なんか、市町村の処分場に受け入れられるはずはなかったのですけどね。これは、たとえ市長は知らなくても、市職員にはよくわかっているはず。でも、「絆」という名の総洗脳によって、まともなことがいえないシステムが張り巡らされているし、今の環境省は何でもありだから、市民が気づかないとやられてしまう。
幸い、滋賀県では広範な市民たちが一斉に立ち上がり、がれき反対の声をあげています。がれきの放射能から子どもを守る会・はちまん: 6.16 シンポジウムは大成功 ここに農水産業、観光業、サービス業もぜひ加わって欲しい。がれきを受入れた地域では、問題に気づいた住民が脱出を始めるので、やがて全産業が先細りになり、死に絶えてしまうのだから。私も第一次関西キャラバンの滋賀の講演会の後、滋賀県庁に出向いて苦言を呈しておきましたが、今の地方行政に求められているのは、政府・環境省の汚染拡散から、市民の命と環境を守ることです。
なお、記事には書いてないけれど、県内別の地域で受け入れたがれき焼却灰まで市長が拒否しているわけではないのにご注意。市長は市民と話し合って、きちんと現実を受け止めないとね。それができない市長は辞めさせるしかないでしょう。市民にはその権利がある。2012.6.26
近江八幡、焼却灰受け入れ「なし」
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/