豚フル、WHOの弁明 

   1月1日に別ブログで新フルとワクチン騒ぎは、製薬会社の販売キャンペー…  と書いた。
「WHOは製薬会社のために豚フル・ウイルスの脅威をあおったのでは」、との批判が高まり、ECが調査を始めたという記事である。これに対しWHO高官が「事実ではない」と否定している。
 
 「世界じゅうで今、本当に大流行している。これは誤った無責任な発言だ。WHOは公正で誠実な立場から情報を提供してきたし、リスク評価も、過小でも過大でもない」「世界で推定約1万3千人がすでに死亡しており、流行が収束するまでこの数はさらに増えるだろう。現在、流行はそうひどくはないが、終わったわけではない」
 
 こう語るのは、WHOのインフルエンザ問題の幹事長特別顧問(09年10月から)の福田敬二氏。アメリカの大学で医学の学位を得、米疾病コントロールセンターの流行病学部のチーフを務めた後、2005年にWHOの「グローバルインフルエンザプログラム」のコーディネーターに就任している(2006~2008)。以後、WHOの流行病に対する世界的対応は彼によって具体化しており(監視体制強化を含め)、彼はいわば、インフルエンザのグローバル戦略の元締めと言える
(参考:http://www.who.int/dg/adg/fukuda/en/index.html他)したがって、その彼に「疑惑」をぶつけても、否定するに決まっているのだが・・・…。
 「多くの国で患者数は減っているが、ウイルスは広がり続けており、北アフリカ、南アジア、東ヨーロッパを含め、その活動も活発化している」
 「北半球ではこの冬あるいは来春、また前年と同じような流行が起こり得るし、南半球でも発病と死者が出るだろう」 
 結局、あおっている。しかも、「製薬会社」と「金」についての、この疑惑に答えていない。




「WHOの規則は厳しく、WHOが(外部に)アドバイスを求める場合、誰であれ、金銭上の利害関係を(示す証拠を?)公開しなければならない。これには製薬会社とのつながりも含まれる」
「アドバイスの全体性(?)をはかるため、また不適正な影響を受けないように、これまでも利害対立について日常的な保護策を講じてきたが、今回のパンデミックも例外ではない」
「ワクチンは引き続き打ってほしい。ウイルスで重病になるリスクの高い人は特に。」
 「疑惑」は主にヨーロッパで指摘され、いくつかの国では、★ワクチンは一度でもかまわないこと、★豚フルの症状が比較的軽いこと、から、ワクチンの注文を取り消そうとする動きになっている。福田氏はそれを牽制しているのであって、本人はそのつもりはなくても、第三者から見ると、完全に製薬会社の代弁ではないかと思えてしまうのだ。事実は時が明らかにするだろうけれど。
2010.1.18

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/