米子産廃のキーパーソン、贈収賄で逮捕される (03/01) の記事から3週間後、逮捕された農業委員会の会長が起訴されました。
2020年03月19日 17時53分www3.nhk.or.jp › lnews › tottori
米子市の農地転用をめぐる贈収賄事件で、手続きに便宜を図った見返りに現金60万円あまりを受け取ったとして、米子市の農業委員会の会長が収賄の罪で起訴されました。起訴されたのは、米子市農業委員会の会長、高西史郎被告(83)です。
起訴状などによりますと、高西会長は、おととし4月から去年12月までの間、米子市内の農地を宅地などに転用する手続きで、不動産会社に便宜を図った見返りに、現金あわせて60万円あまりを受け取ったとして収賄の罪に問われています。これまでの調べによりますと、高西会長は、不動産会社の社長に、転用の許可がおりる方法などをアドバイスをしたり、農業委員会の総会で、許可することが適当だという意見をとりまとめたりしたということです。 検察は、高西会長の認否を明らかにしていません。警察のこれまでの調べに対し「現金を受け取ったことは認めるが、事実と違う部分もある」と供述し、容疑を否認しているということです。会長の起訴を受けて米子市農業委員会は「処分は、本人に事実関係を直接聞き取りをしたうえで決定をしたい」とコメントしています。
起訴された高西は、農地転用の許可に大きな影響をもっていたことがわかりますが、驚いたのは「米子市農業委員会=米子市」の対応。「本人に直接聞き取った上で決定したい」って何? 拘置所にいって聞き取るの? それで本人がおとなしく事実を話すと思っているの? んなことあるはずないでしょう。
つまり、米子市が「今は決定したくない」のは、「白黒がはっきりするまで」という口実で、高西の農業委員会の会長職はそのままにしておくという意味です。なぜ? なぜなら、彼は(前記事に書いた通り)米子産廃の推進者として、事業者である鳥取県にとっても、その腰ぎんちゃくである米子市にとっても、廃棄物事業者にとっても、便利な存在だから。
彼の逮捕・起訴は、「米子産廃計画」が、地方行政が主導するこの事業が虚偽と腐敗に満ちていることを示しており、知事や市長の責任が問われます。これについては前記事でこう↓書きました。
「ほとんどの「公害事業」は「農地転用」から始まることを考えれば、農業委員(特に委員長)に行政寄り、あるいは事業者寄りの人材を据えるのは常識。その人物の下で、一般市民がほとんど知らない「農地法」の手続きを粛々と進めることができるので、淀江産廃計画を主導している県にとっても、㈱環境プラントにとっても、高西氏はありがたい存在だったはず。「何をやってもかまわない」ことを学習した人間が汚職に手をつけるのに時間はかかりません。 (中略)「問題の場所」は公表されていませんが、本来なら米子市が発表し、責任を取るべきです。なぜなら、高西氏は、特別職公務員として、「地方公共団体の行政の民主的かつ能率的な運営並びに特定地方独立行政法人の事務及び事業の確実な実施を保障」する(地方公務員法第1条)という責務に背いたわけだから。こういう不誠実で不正直な人物を15年も農業委員に任命し、さらに委員長にまでつけたのは、彼の淀江産廃における重要な役割を評価したとしか考えられず、任命権者の米子市長の責任が問われるわけです。 」
行政とは無縁だった伊木氏が米子市の市長に就任したのは 平成29年4月。
そしてその3か月後、彼は、逮捕・起訴された高西を農業委員長に任命。これが「最初の任務」だったようです。
新たな農業委員と農地利用最適化推進委員をお知らせします– 米子市
平成29年7月20日、米子市農業委員会委員の任期満了に伴い、改正された農業委員会制度における、新たな農業委員19人が市長から任命されました。
高西史郎会長 |
淀江・宇田川・大和 |
そして今は、彼のポストをキープしようとしている。産廃推進派は、この問題で市民が市長を責めたりはしないと判断しているわけ。…市民がバカにされているんですけどね~~2020.3.21