祖國防衛隊って何よ

 昨日の記事の続き。私は右翼のことはほとんど知らないので、祖国防衛隊」というのを検索してみたら、二つありました。

 ★ひとつは1950年、在日朝鮮人によって結成された非合法地下組織、略称「祖防隊」(そぼうたい)、すでに解散しています。

 以下はWiki情報の一部です。

1950年1月より、外国人登録証の更新及び未登録者(密入国者等)の強制送還が行われることになり、それに対抗するための非合法組織として結成された。同年4月には、上部組織として「朝鮮祖国防衛委員会中央本部」が設けられた。その後、レッドパージの実施や朝鮮戦争の勃発を、祖防隊は〈日本社会に革命情勢が到来〉として急ピッチで組織化を推進することになった。全国の在日朝鮮人集住地区に訓練所を設置し、密入国者や社会に不満を持つ在日朝鮮人等を勧誘して祖防隊に引き入れ、各種思想教育や訓練を行った。訓練の後、祖防隊員は日本共産党の非合法組織(山村工作隊中核自衛隊)と共に、日本各地で韓国向け軍需物資の輸送の妨害を狙った暴動などの事件を起こして非合法な闘争を展開した。1952年に破壊活動防止法(破防法)が施行されて以降、暴動や非合法闘争に対する当局の対策・取り締まりが強化され、1953年に入ると朝鮮戦争も停戦となったため、非合法的活動も下火になった。その後、違法行為を放棄して護憲と平和の党へと戦略を転換していった日本共産党と、あくまでも反日の戦略を貫こうとした在日朝鮮人団体との間に溝が生じ、日本共産党との関係を断絶した。1955年には朝鮮総連が結成され、階級闘争・祖国統一事業は新たな段階に移ることになった。これにより、非合法闘争を行ってきた祖防隊は発展的に解散した。この歴史的経緯により、朝鮮総連は、2010年現在も公安調査庁から破防法に基づく調査対象の指定を受けている。」

 武装闘争時代の日本共産党と協力体制にあったなんて初めて知りました・・・以下は祖防隊が関与した事件。

 ★そしてもうひとつは、「政治結社 祖國防衛隊」。淀江に現れたのはこの方々です。双頭の鷲の図で確認。これがどういう組織かというと・・・HPの「反革命宣言」の部分を読むと、説明は要らないくらい。

一、われわれは三島由紀夫の遺志をつぎ、あとにつづくものである。

一、われわれは日本の文化(天皇)歴史伝統を護る精華であることを自ら任ずるものである。

一、われわれの國体すなわち分化(天皇)。歴史伝統と絶対に相容れず論理的に天皇の御存在と相容れない共産主義或はよりよき
未来社会を暗示するあらゆる思想とわれわれは尖鋭に対立し徹底的に闘争を宣言する。

 昭和45年8月15日政治結社 祖國防衛隊総本部(http://sobou.net/?page_id=4)

 

 「分化」というのは原文どおりで、私が嫌がらせで誤記したわけではありません。

 それにしても、憲法改正、日の丸・君が代・天皇制堅持、国際反共連盟、と、まぎれもない右翼団体の典型。在日朝鮮人の祖防隊と完全に逆の立場なのに、同じ名前(音)をつけたところに意図を感じます。なお、設立の正確な年月日は不明。

 ところで、その団体が、なぜ日本の文化の源ともいえる大山の、ふもとの水源地への産廃処分場建設を後押しするのか?資金源はどこか? どの筋の情報で動いたのか? 政治結社ならちゃんと筋が通った説明くらいせんかい。

とにかく、彼らの関与は不穏だし、市民運動への妨害行為として許せません。2017.11.23

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/