海神(台風10号)の行先

 ごく短い期間にスーパー台風に発達した台風10号「海神」は、早くから「これまでに経験したことがない」との形容つきで注意が呼びかけられていました。まるでコロナの「気象版」のように。

 ↓は今日のNHK報道(部分);

 大型で非常に強い台風10号は、鹿児島県の奄美地方の南東の海上を北上し、奄美地方の一部が暴風域に入りました。台風は7日にかけて、九州に接近、または上陸するおそれがあります。気象庁は、今までに経験したことが無い記録的な暴風や高波、高潮、大雨になるおそれがあるとして、台風が接近する前に対策を終えるよう強く呼びかけています。
九州南部では今までに経験したことが無い記録的な暴風や高波、高潮で甚大な被害が出るおそれがあります。
・気象庁は台風の特別警報を6日午前にも奄美地方を除く鹿児島県に出す可能性が高いとして、最大級の警戒を呼びかけています。大東島地方ではすでに猛烈な風が吹き、奄美地方、九州南部では7日にかけて一部の住宅が倒壊するおそれがある猛烈な風が吹くところもある見込みです。

気象庁は、今までに経験したことが無い記録的な暴風や高波、高潮、大雨になるおそれがあるとして、台風が接近する前に対策を終えるよう強く呼びかけています。

 つまり、「気象爆弾」の確率がかなり高かったわけで、気象庁は何度も記者会見を開き、「(台風の)特別警報」を出す予定だと伝えていたのはご存じの通り。ところが、「海神」が九州に最接近した本日9月6日にはこの特別警報は見送られています。中心気圧が発表基準に達しなかった(勢力が低下した)との理由です。これは進路にあたる地域の人々にとっては救いですが、それでも台風接近の鹿児島県・屋久島で1時間に120mm以上の猛烈な雨 記録的短時間大雨情報2020.09.06 11:57など、異常な気象は続いているので、引き続き警戒なさってください。

 なお、この「海神」に緊張感を高めているのが、数日前に台風9号(MAYSAK)で痛めつけられた韓国。

台風9号が舐め尽くした地域、10号も襲来=韓国

2020/ 9/4() 7:02配信 中央日報 台風9号「MAYSAK」が韓国を通過した3日、慶尚北道浦項九龍浦(キョンサンブクド・ポハン・クリョンポ)近隣の道路に、台風によって飛ばされてきた漁具や石が散乱している。今回の台風で、九龍浦海岸地域には最大瞬間風速が秒速44.6メートルに達する強風が吹いて被害が続出した。 【写真】台風9号によりめちゃくちゃになった釜山のホテル客室 韓国気象庁はこの日、非常に強い台風に発達中の台風10号「HAISHEN(ハイシェン)」が7日、慶尚南道(キョンサンナムド)の海岸に上陸する可能性があると予想した。

 進路予想図では、「海神」はまっすぐ北上し韓国南岸を直撃するように見えます。「韓国に滝のような雨が予想される」との海外情報もあり、進路にあたる地域は気が気ではないでしょう。 

でも、日本や韓国よりも「海神」に神経をとがらせているのはおそらく中国でしょう。中国記章ネットによると、「海神は7日午前韓国南部沿海部に上陸した後、8日明け方には吉林省に、夜には黒竜江省達する」と予想しています。

 

台风“海神”将于7日上午登陆韩国 8日凌晨移入我国吉林省境内

2020-09-06 10:28 中国天气网

 

 本ブログでは、中国が大雨に見舞われ、三峡ダムが危機的な状況にあることをお伝えしましたが、事情は今でもそれほど好転していません。6月初めから7月にかけての大雨は、中国の433の河川で警戒水を超える洪水を発生させ、うち109の河川の水位は統制不可能な水準にあり、33か所は史上最高水位の洪水が発生した」(未曾有の洪水に地震…そのうえバッタの大群まで襲来した「習近平経済」)という状況になったのです。揚子江下流域の各河川、湖沼での洪水の危険も去っておらず、その上、虫害や豚コレラが発生。避難民は3789万人、経済的損失は822億人民元(約1兆2580億円)とされ、コロナを「克服」した中国は新たな問題を抱えています・・・アメリカの気象兵器、生物化学兵器とこれまでの使用実績を考えれば、今回、中国を痛めつけている「一見自然災害」は中米の経済戦争を勝ち抜くための、米の攻撃だと考えてもそれほど的外れではないでしょう。

 また、日本でも北陸で57年ぶりの地震が起きました。これは自民総裁選に向けた脅しのような気がしますが、中国でも二日連続で新疆地域でマグニチュード5.0の地震が発生したとのこと。…あらゆる手を使って中国国内に政治的不安定を引き起こそうとしているようですが、もっとも不安定で足元がほとんど崩れてしまっているのはアメリカの方だ。

2020.9.6

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/