しばらく忙しくて更新を怠っていましたが、久しぶりに鳥取県米子市の水の里・淀江に建設予定の「産廃処分場問題」をとりあげます。この問題では本日、議会全協の開催を中止するよう、市民団体が抗議の最中とのことなので、みんばさん、応援してあげてください。
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下は上記「水の会」が議長あてに出した要請書。これを読むと、日本の地方政治がいかに「透明と公正」から遠いところにあるかよくわかるでしょう。埼玉県上尾市の市長・議長の逮捕劇は、決して特別ではありません。(強調山本)
米子市議会議長 尾沢三夫 様
産廃処分場計画にかかる全協開催中止要求書
10月27日には当会会員らとの面談に応じていただきありがとうございました。
同面談において、私たちは、根拠法のない全員協議会(任意の会合)で、市長の報告を了承し、それによって県条例の手続きを先に進めることがあってはならないと強調したのは、ご存知のとおりです。
ところが、その直後、貴殿が10月6日に改めて全協を開催されると聞き、怒りに堪えません。自治体はすべての事務を「根拠法にもとづいて」行わなければならず、「規定のないこと」をやってはいけません。これは、権益を目的とした恣意的な操作を排除するための、現代政治の基本であり、「法治主義」として知られています。県条例には、環境管理事業センター作成の「実施状況報告」に関する市の回答案を全員協議会に報告するよう求める規定はなく、全協で市長回答案を了承するようなことがあってはなりません。
ところが議会事務局は、面談の場で「(市の回答の判断は)何も規定されていないから、何をしても良いのです」と、法治主義を完全無視した答えで私たちを驚かせました(録音あり)。市長は、明らかに、全協で議員の暗黙の了解を得、事業の手続きを進めようとしており、議員にも片棒をかつがせようというもので、地方自治法違反です。しかも、議会は、この事業の「核」とも言うべき「市有地」について一度も正式に議論したことはなく、貴殿もまた「議会の統一見解は出ていない」と認められたとおりです。
それにもかかわらず、この条例の手続きが終われば、次は廃棄物処理法の手続きとなるため、市有地の処分(貸与あるいは譲渡)が、ほぼ既成事実となってしまいます。
これは完全に住民だましではないでしょうか。市民に見えないような形で、一部の政治家が公有財産を特定の事業者に提供するようなことが許されていいはずはありません。
埼玉県上尾市で、ごみ処理をめぐって市長・議長らが逮捕された事件が報道されていますが、本産廃処分場計画をめぐる鳥取県と米子市の癒着は、それ以上に悪質なのではないかというのが、私たちの見方です。
尾市長・議長ら逮捕 ごみ処理業務巡り入札予定価格漏洩疑い 埼玉 …
日本の社会はこれから人口の激減期を迎えます。そして世界的に水不足、特に良質な飲料水不足が問題になっています。そのような情勢で、「水の町」で売っている米子市の水源地上流への産廃処分場建設が、いかに愚かしいか、改めて考えていただきたい。
しかも事業センターの報告書は、自治会名さえ特定されておらず、誤りがあり、内容も偏っています。議会の役割は産業界の肩をもつことではなく、正常な環境と市民の健康を守ることです。議会として手続きを先に進める全協の開催を中止し、本件産廃処分場建設を拒否するような声明を出すことを強く求めます。
なお本文章を議員全員に配布し、本会と面談するよう促していただくことを求めます。以上