今、並行して何カ所かのごみ処理施設問題に取り組んでいますが、最悪なのが横須賀市。
森林法、首都圏近郊緑地保全法などさまざまな「網掛け」があるにもかかわらず、平作・長坂地区の山の上に、巨大なごみ処理施設群を建設することにしたのです。現在、そのための搬入道路を建設中(既存の道路があるにもかかわらず、新道を作り、予定地南の西武建設開発地に利便をはかった)。それに伴って、多くの市道(元赤道やハイキング道路)が破壊され、三浦半島中央部の緑地帯が、「山上の公害源」と化すのは時間の問題でしょう。
山本が出した質問状に対する横須賀市の回答も驚くべきものでした。下はそのごく一部。
・「燃やさない代替案」は考えていません(⇒今後も焼却炉を作り続ける!)
・発生土処分場は、いずれ道路面と同じ高さまで埋め立てますが、今回の事業で出る土砂は半分以下。足りない分をどこから持ち込むか未定です(⇒過大で不適正な行政計画。これでは国の指定廃棄物、米軍の「思いやり予算ごみ」だって来るかも)
・これまでの西武の土地開発について、当時の資料はありません(⇒三浦半島最大の開発主、西武の違法開発が疑われますが、市はその資料を破棄していた?)
・減容固化施設解体の説明会の予定はありません(⇒現地への道は立入禁止、施設の存在さえ知らせていない横須賀市。私が聞いても、誰ひとりこんな施設があることさえ知らなかった。もちろん、その解体に伴う危険性もまったく知らないことでしょう・・・)
これが横須賀市民と議会のレベルです。職員も、焼却炉建設は単なる大型公共事業と思っているのか、私が会った部長(名前は忘れた)も、「焼却炉は公害施設」というと、「それは山本さんの意見でしょう」と述べました。驚き! ごみ焼却炉は大気汚染防止法施行令第2条で「ばい煙発生施設」と規定されている、「立派な」公害施設です。まともな県市では「それはそうですが・・・」と返ってくるのに、横須賀市では部長クラスもこれほど無知・・・無知、無能な連中に「環境問題」をまかせていると、いずれ市民にそのつけが回るのですが。
で、下に世界的に有名な反焼却の化学者ポール・コネット博士の動画をつけておきます。香港のごみ処理施設反対のインタビューで、ごみ焼却は21世紀にふさわしくない、危険で、遅れた技術であると力説しています。二本目はその仲間と一緒に歌う「ゼロ・ウェイスト・ソング(焼却炉を止めてっごみゼロ代替案を!)」。
https://www.youtube.com/watch?v=xWL_UIWwpKg Dr Paul Connett interview on camera https://www.youtube.com/watch?v=j9oYOcwKOhU
長いことごみ焼却反対の運動にかかわっていますが、日本の「焼却病」は病膏肓に入った状態で、手がつけられません。誰かが、どこかで、「燃やさないごみ処理」にチャレンジすれば、その流れは変えられるでしょうが、それさえ全力で阻止される。廃棄物の世界は腐っています。2015.6.16