まともに消防活動できないから、そりゃあ収まりません。火は隣の双葉町まで拡大していますが、政府がやっていることといったら、「ネットのデマを信じるな」というデマを流すくらい。
2017年05月04日 21時41分 読売新聞
東京電力福島第一原発事故で帰還困難区域となった福島県浪江町井手の国有林で4月29日に発生した火災は、6日目となった4日も燃え続けた。同日は吉野復興相が町の対策本部を訪れ、状況を視察した。県災害対策課によると、4日午前5時過ぎから自衛隊ヘリ10機を含む最大12機態勢で上空から消火剤をまき、地上からも約240人が消火にあたったが、鎮火のめどは立っていない。1日時点で20ヘクタールだった焼失面積は、隣接する双葉町まで拡大したが詳細は不明だ。担当者から消火活動について説明を受けた吉野復興相は「体に気をつけ、消火に奮闘してほしい」と職員らを激励した。この火災で、インターネット上には「放射性物質が飛散する」などの風評が流れているが、県によると、現場周辺の放射線量に大きな変動はない。
フクイチ事故についてこれまで政府がまともな発表をしたことがあったでしょうか。ところが、ネット上には「大丈夫」「まどわされるな」と主張する火消し隊が暗躍。最近、特にこの傾向が強いのは、状況がそれだけ悪化していることを意味しています。
2017年05月03日 08時01分 福島民友
東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域になっている浪江町井手の十万山で4月29日に発生した山林火災は、2日になっても鎮火しなかった。インターネット上には放射性物質の拡散による健康不安をあおる信ぴょう性が低い情報や、その情報を否定する書き込みが集中している。火災に伴う放射線量の上昇による健康への影響はない。インターネットは誤った情報もネット上に残るのが特徴で対応が課題となりそう。「浪江町の火災で毒ガス(放射性ガス)が巻き散らかされている。風下の県はシェルターに避難したほうがいい」「東京都江戸川区の空間線量に変化はない。デマ情報」
山林火災が発生して以降、短文投稿サイト「ツイッター」には火災に絡み「関東圏は外出注意」「関東地方から静岡県くらいまでマスク着用(中略)自衛しよう」など放射線の拡散を危惧する書き込みが続いている。
書き込みが増えるにつれ、こうした"危険"情報を否定する書き込みも増加。公表されている放射線量などを挙げ「情報はデマ」と発信するケースが目立っている。第1原発の廃炉現場で働く作業員の日々を描いた漫画「いちえふ」の作者竜田一人さん(52)も誤った情報に流されないようツイッター上で「デマにまどわされないで」などと呼び掛け、火消しに奔走した。中央大の松田美佐教授(48)=メディア論=は「不安をあおる情報、特に命に関わるものは拡散されやすい。不特定多数が目にするインターネット上の情報はなおさら流布される」と指摘する。2011(平成23)年3月の原発事故の直後には「安定ヨウ素剤の代わりに市販のうがい薬を飲めば安全」との情報がインターネット上で広がった。松田教授は「うその情報も転載されることで残り続けてしまう。そうした情報に流されず、否定の情報を出していくことが必要だ」とする。
◆放射線量目立った変動なし
県によると、火災現場周辺の放射線監視装置(モニタリングポスト)の値に目立った変動はないという。県が双葉町の石熊公民館と大熊町の野上1区地区集会所に1日設置した、大気中のちりなどを採取して放射線量を測定する機器の測定結果が2日判明。1日午後に同公民館で採取したちりなどからセシウム137が1立方メートル当たり0.54ミリベクレルが検出された。同集会所は不検出だった。避難区域内の同種機器で昨年度検出された最大値は大熊町に設置の同1.2ミリベクレルだった。原子力規制庁が公開している北関東、首都圏のモニタリングポストの値にも目立った変動はない。南相馬市立総合病院などで内外部被ばくを研究する坪倉正治医師(35)は「モニタリングポストに加え、ちりの値にも変動がなければ、健康影響は考えにくい」としている。
◆測定機器追加設置
県は2日、浪江町井手地区に、大気中のちりなどを採取して放射線量を測定する機器を追加で設置した。
貴官困難区域=放射能汚染地帯、立ち入り禁止区域=の森林で起きた火災によって、木の葉や土壌に積もった大量の放射性物質が再度、散乱するのは当たり前のこと。それを警戒して、市民が互いに「被ばく回避」を注意するのも当たり前です。この火消し連中は、市民が自衛する権利を「間違い」だとして、止めさせようとしているのでしょうか。
当然ですが、「否定の情報を出す」とは、「フェイクニュース(デマ情報)を流す」ということです。2017.5.5