昨年末、12月30日こういうコメントをいただいていましたが、風邪でレスが遅れました。
徳島の馬鹿役所は住民の反対に聞く耳ももたずに推し進めています。将来的には核廃棄物も受け入れるのでしょう。
徳島広域ごみ処理施設計画のことですね。業界紙は「すでに決まった」ように書いていますが、実際はそうではありません。
徳島市広域ごみ中間処置施設 手続き進む
2019/1/7 四国https://www.kentsu.co.jp/webnews/html_top/181228200031.html
【徳島】徳島市など6市町で計画している一般廃棄物の広域処理について、「徳島市一般廃棄物中間処理施設整備基本計画(素案)」をまとめた徳島市は、関係市町でパブリックコメントの手続きを実施するとともに、県環境影響評価条例に基づき計画段階環境配慮書を県へ提出し、県知事意見を求める手続きに入っている。
二種類のパブコメ、市民は知らず
この短い記事から、二種類のパブコメ手続きが同時進行しているのを読み取れる市民が何人いるでしょうか。
山本はたまたま12月初めに徳島に行き、その時初めて同時進行で二種類のパブコメ(①基本計画素案と、②環境アセス)を募集していることを知りました。普通なら、まず基本計画について住民に説明し、その情報が浸透した後に、アセスの手続きに移るものですが、この事業では同時進行。しかも素案については新聞報道されておらず、素案へのパブコメはごく少数か、あるいはゼロでしょう…それを狙ったと思われます。
その件を小松島市の担当職員に聞いたところ、「基本計画とアセスの手続きを同時にやってはいけないという条例はない。だからやってもいいんだ」と驚くべき回答でした。「法治主義という言葉を知らないの?」と返しても、相手はヒステリックに大声で喚くだけ…ごみ処理施設建設にかかわる地方の公務員はだいたいがこうですが、ここはひどかった。ちなみに状況は徳島市でも同じで、説明しない(できない)、質問には答えない、情報は隠す、叫ぶ・・・まさに「馬鹿市役所」です。こうして、何としてでも「着工」しようとしていることに、重大な不正・汚職が隠されていることがうかがえます。
ところで「法治主義」とは;
行政は議会において成立した法律によって行われなければならないとする原則。行政に対する法律の支配を要求することにより,恣意的,差別的行政を排し,国民の権利と自由を保障することを目指したもので,立憲主義の基本原則の一つにあげられている。この原則に基づく国家を法治国家と呼ぶ。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
行政の事業は、何であれ成文の法令にもとづいておこなわなければならない、これは近代国家の原則中の原則であり、憲法や個別法もすべて、この大原則を踏まえて存在しているのです。これを知らない公務員は人治主義の中世に生きているのと同じ。
なお、ネットでは「法令等に違反していない限り、(行政は)どんな事業に支出しようとも、原則は「自由」です」などの言説もありますが、これは間違い。なぜなら、たとえ法令違反でなくても、行政と企業が結びつくと「手続き」を利用して簡単に法律の網を潜り抜けられるからで、それを防ぐために細かい法律や条例、施行規則、施行令などを定めているわけです。このことは、まともな反対運動をした人なら理解できるでしょう。だから、悪い公共事業と戦うには法的知識が不可欠なのです。
小松島港の核廃棄物
話を元に戻します。
上のコメントには「将来的には核廃棄物も受け入れるのでしょう」とありますが、これは決して被害妄想ではこなく、小松島港にはいつからか大量の黒いフレコンバッグの山が出現しました。これを、あるいは福島から持ち込まれた除染残土ではないかと考えた有志の方たちが、シンチレーターを持ち寄って計測したところ、フェンスの外側(つまり道路)でさえ、0.5マイクロシーベルトという高さだったのです。そこで県や小松島市に調査を求めたのですが、何も問題はないからと放置。
フレコンバッグの山は微妙に増減していることから、どこかの公共事業に使われているらしいことがわかります。
(現地の写真が見つからず、ネットから福島県富岡駅前に積まれたフレコンバッグの写真をお借りしました。出典:https://blogs.yahoo.co.jp/kotyannomama/19529774.html)
行政は否定しても、測定値から、「指定廃棄物」レベルの汚染廃棄物が徳島県に持ち込まれているのは間違いありません。これは政府の「全国均一汚染」の意図に応じたもので、すでにルートができていると考えた方がよさそう。また小松島市は平成29年3月にこのような計画書を出していました。災害廃棄物には、「指定廃棄物」も含まれのにご注意。国立環境研究所が監修しているところがミソです。
小松島市災害廃棄物処理計画 – 国立環境研究所 災 …
市民に何も知らせないということは、癒着と汚職による公害事業の計画があるということ。従って、徳島広域の事業が完成すれば、核廃棄物が大手を振って流れてくるのは当然です。311による核汚染は、今も私たちにまとわりついているのです。
とりあえずパブコメを
今の段階で市民ができるのは、とりあえず二つのパブコメにたくさんの意見書(パブコメ)を出し、疑問に対する回答を厳しく要求することです。アセスの締め切りはもう過ぎましたが(1月8日)、素案のパブコメは明日の消印有効。現地の反対派の方々に、パブコメのポイントは送ってありますが、必要なら山本にコンタクトして下さい。
この計画は極めて用意周到・卑劣な方法で進められていますが、予定ルートの地権者が反対している限り、事業は実施できません(裏で取引している場合もありますけどね…)。いずれにしても、住民・市民はいろんな情報を集めた上で、自分たちの権利が侵されることを認識し、公害事業と正面から立ち向かわないとね。第三者は助けてくれません。2019.1.16
関連記事:徳島市の広域ごみ処理施設ができる場所 (11/21)