小出さんの記事が面白かった

 私がたまにチェックしている日本のNPOに「医療ビジランスセンター」というところがあります。
 そこが運営しているサイトが、「薬のチェックは命のチェック」。薬剤や病気治療について、なかなか有効な情報が得られます。この医薬NPOが、小出裕章さんにインタビューしている記事がありました。
 前もって質問をまとめてあるので、とても聞きやすい。小出さんの返事も短く、シュア(ちょっと、シュアでないところもありますが、これは気のせいか・・・)。30分程度なので、聞いて見てください。
 http://www.npojip.org/
 こちら↓は上のインタビューの書き下ろしです。   
 http://www.npojip.org/sokuho/koide/koide.pdf

 注目してほしいのは、Q5の「日本の医療放射能の被曝は世界一」という部分と、
 Q16の最終処分場(埋め立て)について。
 フィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」を扱った映画に関した質問には、「どこにしても、埋めてはいけない。埋めるということは、その場所を隔離するということ。しっかり封じ込めなければならないわけだから、後でそれが間違いだと気づいても、掘り起こすことはできない」。
 ね。日本の「燃して、埋める」、「溶融して埋める」という政策がいかに危険で異常か。核廃棄物も同じようにやろうとしているから、なんとかしなくちゃと思います。ちなみに「オンカロ」とは、原発には超深度処分場が必要」というんじゃなくて、「ああいうものが必要な原発は要らない」という映画だと思いますので、誤解のなきよう。
 ところで今日は、スイスの脱原発のニュースが入っています。
 スイス、脱原発を決定=34年までに4カ所全廃

 【ジュネーブ時事】スイス全州議会(上院)は28日、福島第1原発事故を受けた原子力政策見直しの一環として、原発新設禁止と国内4カ所にある原発を2034年までに全廃する政府計画を承認した。国民議会(下院)では6月に承認されている。同国では北部を中心に4カ所で計5基の原子炉が稼働中。計画では19年にベツナウの発電所を廃炉にし、34年のライプシュタットを最後に脱原発を完了する予定。 時事通信 9月29日(木)5時42分配信

 
 これは国民の理性の勝利。小出さんのような学者が前面で声をあげ続けなければいけないような社会は、これに倣うのはとても難しいはず。日本ではいまだに理性よりカネ。上関だって原発推進派が新市長になったというし、(私を含め)一般市民のさらなる奮闘が必要です。あ、でも、まだ反原発の動きは始まったばかりと言っていいかも。将来に期待しよう。2011.9.29

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/