安部元首相、選挙応援演説中に暗殺、元自衛官の容疑者逮捕

安部晋三元首相死去 67歳、凶弾に倒れ失血死 「特定の団体に恨み、つながっていると」容疑者逮捕[2022年7月8日21時29分] 安倍晋三元首相(67)が8日午前11時半ごろ、奈良市内で参院選の街頭演説中に銃撃され、搬送先の奈良県立医科大学付属病院(橿原市)で午後5時3分、死去した。元海上自衛隊員の職業不詳、山上徹也容疑者(41=奈良市大宮町)が、演説中の安倍氏に背後から近づき、手製の銃とみられるもので複数回発砲。現行犯逮捕された。日本を代表する政治家一族で、歴代最長政権を担った安倍氏は、退任後も憲法改正や防衛費増額に意欲をみせていたが、突然の凶弾に倒れた。白昼、公の場での凶行が日本を震撼させた。

午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前。大勢の聴衆や報道陣、関係者が見守る中で、凶行が起きた。参院選奈良選挙区の自民党候補の応援に駆けつけた安倍氏の演説が始まって数分後、山上容疑者が安倍氏の背後から徒歩で近づきながら、手製の銃とみられるものを取り出し両手で構えるようにして安倍氏に向けて発砲。銃声とともに火花と白煙も上がった。容疑者はさらに歩き続け、異変に気付いたように振り向く様子をみせた安倍氏に向けて再び発砲したもよう。安倍氏は崩れ落ちたという。(中略)

奈良県警は、山上容疑者を殺人容疑に切り替えて捜査。「特定の団体に恨みがあり、元首相と団体がつながっていると思い込んで犯行に及んだ」「元首相の政治信条に対する恨みではない」などと供述している。自宅の捜索では危険物が見つかり、手製の銃のようなものも数丁押収された。02~05年の約3年間、海上自衛隊の呉基地に所属したこともあるという。 安倍氏は山口県出身。母方の祖父が岸信介元首相、父は晋太郎元外相という政治家一家に育った。06年9月に、戦後最年少の52歳で第90代首相に就任。07年9月、健康悪化で辞任も、12年12月に政権奪還して首相に返り咲き、タカ派色の強い政策を進めた。アベノミクスを掲げ金融緩和などを推進する一方、森友学園や桜を見る会などを巡って疑惑も取り沙汰された。20年9月に体調悪化で退陣。在職期間は連続2822日、通算は3188日でいずれも歴代最長。退任後も、憲法改正などに意欲をみせていたが、非業の死を遂げた。【関連記事まとめ】安倍晋三元首相67歳で死去 奈良で街頭演説中に背後から銃撃>>

 ちょっと驚きました。最長の政権担当者、多くのスキャンダルにまみれ、恨みつらみの的だった政治家として、当然SP(警護隊)がついていたはずなのに、阻止できなかった? 病院が開いた記者会見を聞くと、傷は頸部(首)二か所と心臓(心室)に一か所あり、「背中には傷はなかった」。こう聞くと、容疑者は安部氏の前に立ちはだかり、堂々と至近距離から発砲したという場面を想像するんだけど? そして、余計、「なぜ誰も止めなかったのか?」という疑問がわいてくるんだけど。容疑者の確信犯ぶりも気味が悪いし。

 なんといっても「参院選」二日前の凶行です。結果として自民党が「同情票」を集め、落ち目の政党の没落に歯止めがかかるかも。そして、この事件を機会に「監視の目」がさらに張り巡らされるかも。2022.7.8

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
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