これまで聞いたこともなかった財団が、子宮頸がんワクチン薬害事件に乗り出すそうですが、理事長は坂口元厚労大臣、調べたら・・・う~、怪しい。
子宮頸がん:ワクチン接種後症状に診断基準案
毎日新聞 2014年06月21日15時00http://mainichi.jp/select/news/20140621k0000e040219000c.html
子宮頸がんワクチン接種後の痛みについて、難病治療研究振興財団(坂口力理事長)が、神経内科、リウマチなどの専門家が参加する研究チームを作り、症状の解明に乗り出した。患者は記憶障害、自律神経異常などの重い症状も併発している。チームは治療法確立のため、これらの症状を「HPVワクチン関連神経免疫異常(HANS)症候群」と名付けて診断基準案を作った。近く国際医学誌に発表する。チームリーダーの西岡久寿樹(くすき)・東京医科大医学総合研究所長らが、昨年秋から今年5月まで全身に痛みが出る「線維筋痛症」と診断された20歳未満の女性患者を調べたところ、ワクチン接種後の発症者が25人に上った。さらに、患者の多くに線維筋痛症にほとんどない物忘れなどの「高次脳機能障害」が起きている可能性が示唆され、西岡所長は「ワクチン接種によって新たな病気が起きている恐れがある」と分析する。チームには順天堂大、横浜市立大、聖マリアンナ医科大など全国の大学から12人の研究者が参加。HANS症候群の診断基準案を作り、治療法確立や症状の周知を急ぐ方針だ。厚生労働省は、ワクチン接種後に原因不明の痛みを訴える声が相次いだため、昨年6月に積極的な勧奨を一時的に中止した。ワクチンの安全性を評価する厚労省の専門家検討会は今年1月、原因について「ワクチンの成分とは考えにくく、心身の反応」との見解をまとめている。【永山悦子】
◇HPVワクチン関連神経免疫異常(HANS)症候群の診断基準案
(1)子宮頸がんワクチンを接種(接種前に異常なし)
(2)以下の症状が複数ある:全身の痛み、関節痛または関節炎、慢性疲労・ナルコレプシー(突然の眠気)、記憶障害など
(3)以下の症状を伴う場合がある:月経異常、髄液異常、自律神経異常
で、記事を読んですぐに、この「難病治療研究振興財団」とは誰が作ったのか調べましたが、HPには基本財産とか出資者の情報ゼロ・・・この時点ですでにNGじゃないの。さらに、同財団は政治と医薬業界を結ぶ役目をしていることがわかりました。以下http://jmrf-nanbyou.org/kifu.html)から。( )は山本の解釈、というか感想。
★リウマチ性疾患を中心とした国際交流を通じリーダーシップを発揮する人材の育成と難病の征圧を目的として平成24年4月に設立された(できたばかりで治療実績などない。おそらく情報集積が目的では)
★翌平成25年5月30日、厚労省がすすめている新しい難病対策事業に関しては、臨床現場の実態を基に難病に対する治療薬の研究開発のあり方について「成長戦略を視野に入れた難病対策事業(緊急提言)」を発表した。(厚労省と共同歩調です。けしからんのは医薬産業の「成長」をめざしていること。つまり、より多くの病気発生を前提としているわけ)
★同平成25年9月11日、その具体的な進め方として「難病治療薬開発特区」の設置を日に提案した。(あらゆる規制をを撤廃して産業振興をはかる特区構想がさまざまな分野で行われようとしていますが、特にこわいのが医療特区。誰のために、何のために行うのか、誰も説明責任を果たしていない。)
つまり、この財団にとって「難病」はビジネスのタネなのです。それも、厚労省が直接からんでいることは、「本年の通常国会に上程される法案に本財団の提案が反映されれば、治療薬の研究開発は格段に前進し、難病で苦しんでおられる患者様により早く有効な治療薬を届けることができる」との表現からわかります。従って、この財団は今後、①被害者のデータを一本化する、そこで②被害補償の妥協点を探り、ついでに③難病治療薬のビジネス振興に結びつけようとするはず。
すでにHPには医療相談窓口(医療相談窓口設置のご案内・相談窓口の流れ (PDF) 医療相談対応フォーム (PDF))が設けられていますが、彼らが集めたデータはどうせワクチン関係者に送られます(「…小児科、脳神経内科など、各領域のエキスパートに対応を依頼する」とあるしね)。でも、日本にはワクチン被害のエキスパートなんかいないのだ。データを送るなら、医療ビジランスセンターなど、独立した第三者機関にどうぞ…もっともっと市民のサポートが必要なんですけどね。2014.6.22