原種の蕎麦の味、松本

 私用で二日ほど長野県の松本市に行きました。
 いつもは山旅の途中、通り過ぎるだけでしたが、今回、初めて市内を観光し、ここが湧水の里であることを知りました。ぐるりと町を取り囲む山々や森がはぐくんだ水が、松本の盆地にゆっくり湧き出ているのですね。松本城の飾り気のないフォルムも、雪山に映えて美しい。それから人々もおっとり、やさしい。信号のない横断歩道で、車だって必ず止まってくれます。

 早春の松本城。遠くの白い三角形の山は常念岳。昔、行ったな~
 たまたま入った「佐々木」というお蕎麦屋さんは、思いがけず創作料理の店、そしてひげのおやじさんも、思いがけず大のオペラファン。ここのおそばは、この地方の原種を育てたものだそう。まず、少量のお塩で食べますが、少しざらざらした歯ごたえと独特の香りが塩で引き立てられて、絶品。輸入ものが幅を利かしている昨今、こういう地元産の本場の味を、ぜひ地域全体で守って欲しいと思いました。というわけで、私としては珍しく、味どころの紹介でした。ああ、もう3月も終わりか。2012.3.31

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/