熊本地震で被災した多くの建物が、再建の見通しもついていないと報道される中、あの「問題企業」は順調に復旧工事を終え、インフルエンザワクチンの製造再開にふみきったそうです。
「化血研」がインフルエンザワクチン製造再開
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/246814.html
熊本市にある製薬会社「化血研」は、熊本地震の影響でワクチンなどの製造を停止していました が、設備の一部が復旧したことから、インフルエンザワクチンの製造を再開しました。厚生労働省は、これによってインフルエンザワクチンの今シーズンの必要量は確保できる見通しになったとしています。熊本市の製薬会社「化血研=化学及血清療法研究所」は、ことし4月に起きた熊本地震の影響で製造設備の配水管がずれるなどの被害が出て、ワクチンなどの製造を停止していましたが、今月に入って設備の一部が復旧し、インフルエンザワクチンの製造を再開したということです。国内で供給されるインフルエンザワクチンは化血研を含む4つのメーカーが製造していて、厚生労働省によりますと、化血研の製造再開によって、今シーズンの必要量を確保できる見通しになったとしています。化血研によりますと、今後、そのほかのワクチンや血液製剤なども順次製造を再開していくということです。化血研は、国の承認とは異なる方法で血液製剤を製造し、組織的に隠蔽を図っていたなどとして、先月まで業務停止の処分を受けていました。
化血研のインフルワクチンの国内シェアは約3割。医療産業界からは、秋口からの「インフルエンザ・シーズン」に間に合わせてほしいとさぞ強い要請があったのでは? 厚労省も、昨年12月には、同社の「重大な違法行為」を認めて業務停止を命じたとはいえ、「他に代替品がない」製品は除外するという寛大な措置でした。なにせ全35製品のうち、製造停止にされたのはわずか8製品。ワクチン関連では他の製薬メーカーに卸すトキソイド類が生産停止になりましたが、以下のワクチン類(製品)は、引き続き生産・販売されていました。
●インフルエンザHAワクチン
(インフルエンザHAワクチン“化血研”)
●沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン
(クアトロバック®皮下注シリンジ)…四種混合ワクチンのこと
●組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
(ビームゲン®注0.25mL、ビームゲン®注0.5mL)
●乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン
(エンセバック®皮下注用)
●乾燥組織 培養不活化A型肝炎ワクチン
(エイムゲン®)
●乾燥組織 培養不活化狂犬病ワクチン
(組織培養不活化狂犬病ワクチン)
これらのワクチン類も、不祥事発覚後はいったん「製造自粛」を求められていましたが、厚生科学審議会がOKを出したため、厚労省はすぐ出荷再開を承認していたのです。ただし、B型肝炎ワクチン「ビームゲン」に関しては、解除が今年の1月末までずれこみました。理由は不明ですが、この間、2016年10月には「定期接種」に移行するということで、やはり医薬産業界側から在庫を確保するよう要請があったのではないかと考えます。
医療関係者の皆さま
この度、厚生労働省より厚生科学審議会感染症部会委員に、化血研の『ビームゲン®注0.25mL/0.5mL』について、厚生労働省による精査の結果(品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす齟齬はないと判断されていること)、及び同種の他社製品の今後の在庫見込みが報告され、厚生科学審議会感染症部会委員より厚生労働省に、当該製品については、公衆衛生対策上の必要性の観点から、出荷を認め、供給不足を避けるべきとの意見が出されました。この意見を踏まえ、1月29日(金)に厚生労働省から出荷自粛の要請を解除するとの連絡を受けましたので、今後化血研では速やかに当該製品の出荷を開始し、順次お届けできるよう万全を期してまいります。接種を予定されていた皆様、医療関係者の皆様におかれましては、『ビームゲン®注0.25mL/0.5mL』の出荷自粛により、多大なる混乱とご迷惑をお掛けいたしましたことを改めて深くお詫び申し上げます。
『ビームゲン®注0.25mL/0.5mL』出荷再開のお知らせ
でもねえ、厚労大臣も「化血研という組織のままで製造販売することはない」なんて発言するし、私も海外ビッグファーマの暗躍を確信していたので、B型肝炎(ワクチン)へパブコメ出した (05/11)という意見書を書いたんですけどね。思った以上に日の丸ワクチン体制への執着は強かったのかもしれません。つまり、薬害や医原病をもたらす構造は何も変わっていないということですね。ワクチンは若い(幼い)子供たちを狙っているだけに、今後も市民の注視が必要です。2016.6.19