中国「毒入りギョーザ事件」は無期懲役で落着

 一時期、大騒ぎされていた中国「毒入り事件ギョーザ」事件の判決、被告は無期懲役の判決を受けました。今日、日本でも報道されるでしょう。


中国“毒入りギョーザ事件”判決は20日に


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2014
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http://www.news24.jp/articles/2014/01/17/10244004.html

 
 6年前、日本人10人が中毒症状を起こした中国製冷凍ギョーザ事件で、危険物投入の罪に問われたギョーザ製造元の元臨時従業員・呂月庭被告に対する判決が20日午前、中国・河北省の裁判所で言い渡されることが決まった。呂被告は去年7月の初公判で起訴内容を認めている。呂被告が問われている危険物投入罪の量刑は、懲役10年以上または死刑と規定されている。

 ニュース・チャイナの報道http://news.china.com.cn/2014-01/20/content_31243086.htmによると、罪名は危険物質投放罪。判決を出した石家庄市中級人民裁判所は、おおむね以下のことを認定しています。

 呂被告は、河北省の天洋食品工場で、1993年から2007年まで勤務していた。2007年7~8月、被告は仕事中に冷凍庫に入り、持ち込んだ5ミリ注射器で食品中に農薬(メタミドホス)を注入しようとしたが、この時は未遂に終わっている。10~12月には前後3回にわたって同様に冷凍庫に入り、20ミリ注射器を用いて農薬を注入した。このあと、被告は注射器を工場の井戸に捨てている。

 「毒入り餃子」は日本の市川市、千葉市、兵庫県高砂市などに販売され、14人に食中毒をおこし、うち一人は重体となった。事件発生後、天洋食品はの製造業務は全面停止され、2010年1月28日までに発生した損失は、1543433.89元(回収費、保管費など)、保存期間切れ食品の廃棄による損失は2125396.40元,材料品質保存期間切れによる損失は1875677.31元。

 呂被告はずっと臨時工だったが、工場側に重視され、給料をあげさせるなどの目的で、食品中にメタミドホスという激毒農薬を入れ、公共の安全を危険にさらした。その行為は「危険物質投放罪」を構成し、公私財への重大な損失をもたらした。犯罪事実は明らかであり、証拠もそろっており、この罪名は十分成立する。ここに…刑法115条(など)の規定に基づき、上の通り判決する。(面倒なので以下はカット)…广大消费者的身体健康和生命安全于不顾,长时间预谋并多次实施犯罪,主观恶性极深;以投放危险物质方式危害食品安全,侵犯了不特定多数人的身体健康,性质恶劣;造成1人重伤、6人轻伤、6人轻微伤及天洋食品厂直接经济损失550余万元的严重危害后果,应依法惩处。石家庄市中级人民法院依照《中华人民共和国刑法》第一百一十五条第一款、第五十七条第一款之规定,作出上述判决

 日本の大使館員や記者も大勢つめかけたようですよ。…ま、私はこの事件、日中の不和をあおるためのやらせではないかとみていましたが(日本側の仕掛け、紛争をあおる常套手段)、判決が出ても「政治的決着」という気がするなあ。(参考:中国製の毒入り冷凍ギョーザ事件、犯人逮捕の闇、上海万博 …npn.co.jp/article/detail/22902717)

 でも「危険物質投放罪」なんて初めて知りました。これって、最悪の有害化学物質であるセシウムを微細化して空に撒き散らし、土壌を汚染している環境省、経産省、地方行政職員、業界にあてはめられない? ほんと、連中を全員無期懲役でオリの中にぶちこんでやりたい!2014.1.21

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/