三重県、正式にがれき断念

  三重県ががれき受け入れのチームを廃止し、がれき問題から正式に手を引きました。まずはご同慶の至りです。でも、同県は、早い段階から、民間事業者の「三重中央開発」を事業に参加させたり、情報公開にも真っ黒な文書を出すなど、怪しすぎ。金脈・人脈はつながっているだろうし、今後も引き続き注目してゆきたいところです。

がれき処理受け入れ中止 県、担当チーム廃止 風評被害窓口も/三重
毎日新聞 20130221日 地方版

 
東日本大震災で発生したがれきの県内受け入れを取りやめたことを受け、県は20日、廃棄物・リサイクル課内に昨年5月から設置していた職員9人(兼務4人を含む)による災害廃棄物広域処理推進チームを廃止した。【田中功一】

 県は昨年4月、県市長会、県町村会との間でがれきの県内受け入れに合意。受け入れるがれきの放射性セシウム濃度などを定めた県独自のガイドラインも策定し、環境省から今年末までの処理要請を受けた岩手県久慈市の可燃物2000トンの受け入れを目指した。
 市町側も名張、伊賀両市で構成する伊賀南部環境衛生組合と多気町が住民合意を得るために住民説明を開催。しかし、受け入れに反対する声が多く難航する中、対象のがれきが秋田県で今夏までに処理できる見通しとなったため、鈴木英敬知事が1月25日、受け入れ中止を発表していた。チームの廃止に伴い、昨年8月から設けていた風評被害専用相談窓口と、庁内関係部局の課長級職員ら13人で構成していた県災害廃棄物広域処理連絡会議(座長=渡辺将隆・環境生活部次長)も同日、廃止した。チームリーダーを務めた小川正彦RDF・広域処理推進監は「秋田県の協力で久慈市のがれき処理がより早く進むことになって良かった。ただ、個人的には、三重で直接的な協力に至らなかったことは少し残念だ。今後も県として、久慈市を含めた被災地の復興支援に協力していきたい」と話した。

 三重県ががれき広域処理のためにつけた専従職員や、費用、そして彼らの行動はとても気になるところ。他県では「風評被害」窓口が、がれきに反対する市民のプライバシーを調べている、との指摘さえあるので、これからも情報公開が必要です。下は記事の続き。

 震災がれき受け入れを巡る(三重)県の動き
11年3月11日 
東日本大震災による津波被害で大量のがれきが発生
12年4月20日 県と県市長会、県町村会が岩手、宮城両県のがれきの県内受け入れに合意
   6月 7日 受け入れるがれきの放射性セシウム濃度などを定めた国の基準より厳しい県独自のガイドライン策定
      27日 伊賀南部環境衛生組合を構成する名張、伊賀市と、多気町、尾鷲、熊野市の県内5市町が住民説明会開催の意向があることを県が発表
   7月 1日 伊賀南部環境衛生組合が初の住民説明会を開催
     11日 多気町も住民説明会開始
     13日 市町で処理した場合に出る焼却灰の処理を同県伊賀市の産業廃棄物処理業「三重中央開発」に要請
   8月 7日 環境省が岩手県久慈市のがれき2000トンの受け入れを県に要請
  11月12日 多気町ががれき受け入れ断念を決定

 この簡単な時系列の中に、どれだけ多くの「住民の反対行動」があったことでしょう。住民たちが、県にも、(手を上げた)各市町にも、企業にも何度となく押しかけ、自分たちの主張を通したことも、広域行政機関としてきちんと記録しておかなくてはね。それが将来、「三重県を守る」ことにつながるのだから。2013.3.5

(出典)http://mainichi.jp/area/mie/news/20130221ddlk24040077000c.html

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/