イスラエル軍のパレスチナ攻撃が始まって1か月。関連ニュースを読むたびに気持ちが落ち込み、ブログを更新できないでいますが・・・発端となった「ハマスの奇襲」は、ほぼイスラエル側が仕掛けたニセ旗作戦だと証明されています。頑丈に電子制御されたパレスチナの「檻」が、開放されていたこと、いつもは猫一匹触れても一分以内に駆けつけるイスラエル側の国境警備隊が、その日は「ヨルダン側」に出張で、ほぼ無人だったこと。奇襲をしかけたのはハマスだけでなく、他の戦闘部隊が加わっていたこと、イスラエル側の死者のかなりの部分が軍関係者、それも女性兵士だったこと。そして、イスラエルのキブツにおけるイスラエル側の死者は、激しい銃撃戦でなくなったこと・・・…キブツの生存者や、軍関係者など、衝撃的な証言がたくさんありますが、どうやら捕虜も味方も殺していいという「ハンニバル指令」なるものが出ていたとのことです。
つまり、「ハマスの奇襲」は、イスラエルによる「パレスチナ消滅作戦」の前段であり、まさに第二次大戦におけるパールハーバーの役割を果たしたわけ。そしてそのことを、多くの国々のリーダーはみな知りながら、止めようとしない。そこで、イスラエルは計画通り、住宅ビル、学校、病院、礼拝所、そしてこともあろうに「避難民キャンプ」に何千トンもの大型爆弾をくり返し投下し、大規模な破壊を引き起こしているのです。被害者の多くは女性、子どもですが、水・食料・電気を遮断したのは、暗闇の中で被害の実態が報道されないようにしたのでしょう。これらのどの一つをとっても明らかな戦争犯罪であり、イスラエルという国自体が裁かれなければなりません。
しかも、イスラエルはパレスチナ人を「人間動物」として「そのように処理する」、「これは稀有な機会であり、ガザ住民全体の最終的な定住を目指す(=パレスチナ人すべてを追い出す)」と非人間な宣言をしていますが、国連が即時停戦決議をあげたのは10月27日のこと。賛成票はアメリカ・イスラエル以外には太平洋の島嶼国やアフリカの弱小国が多い。恥ずかしいことに、そして腹が立つことに、日本は棄権しています。
「国連は即時休戦を決議した。 2023年10月27日金曜日、国連総会は「敵対行為の停止につながる即時、永続的、持続可能な人道的停戦」を求めるヨルダン提案の決議案を採択した。 この条項は「テロ行為、無差別攻撃、破壊を誘発、扇動、引き起こす行為を含む、パレスチナとイスラエルの民間人に対するあらゆる暴力行為を非難する」もので、賛成120票、反対14票、棄権 45票にはイギリス、日本が含まれる」Mint Press
西側先進国の多くも「棄権」することで、このイスラエルによる非人道的な大量殺戮を実質的に支持しているのです。しかし、私たちが目にしているのは、イスラエルによる一方的殺戮であり、決して対等の軍事力・経済力をもつ普通の国同士の「紛争」などではありません。パレスチナは何年にもわたる完全封鎖により、移動の自由や経済活動の自由を奪われ、地下組織による海外の援助物資で生き延びてきた国なのです。当然、世界中で即時停戦を求める動きや、イスラエルへの抗議活動が広がっていますが、特筆すべきはイスラエル国内でも、ただでさえ不人気なネタニヤフ批判が強まっていることでしょう。
この作戦の直前、ネタニヤフは司法権を弱める方針を打ち出し(=名実ともに軍事政権化する意図)」、国内で大きな反発が起きていました。今回は、の国内の不人気を挽回する意図もあったかもしれませんが、実際には、「彼を刑務所に入れろ」とまで主張する国内デモが起きている始末。そして、近隣諸国などの反発はさらに激しく、各国の反イスラエル団体が団結する動きも見えるなど、ようやく、世界の「良識派」が動きだしている気配があります。
写真はヨルダンのデモ。願わくば一刻も早く軍事狂権国の手をしばり、パレスチナの人々につかの間の安寧が訪れますように。…何もできないのが悔しいですね。2023.11.9