もひとつごみ関連のニュースが入っています・・・実は不気味なニュースです。
日本人はごみ焼却炉を生活に不可欠と思い込んでいますが、焼却炉は原発とまったく同じ。施設そのものも、「処理」によって出てくる副産物も、こんな汚染施設を平然と導入する行政も、メーカーも、これを「安全」と言いくるめる学識者も、み~んな危険。システムそのものが危険なんですね。普通は警察も検察もグルだけど、今回は証拠が揃いすぎていて、送検せざるを得なかったんじゃないかな。
姫路市職員ら書類送検 ごみ処理施設爆発めぐり 兵庫
2015年2月4日19時05分 http://www.asahi.com/articles/ASH244DWDH24PIHB00S.html
兵庫県姫路市網干区のごみ処理関連施設「エコパークあぼし」の工事現場で2010年3月、作業員10人が重軽傷を負った爆発事故で、県警は4日、事業責任者だった市環境局の元主幹2人(61歳と58歳)と施工業者・神崎組(姫路市)の当時の現場責任者(49)を、業務上過失傷害の疑いで書類送検し、発表した。3人は「爆発するとは思っていなかった」などと容疑を否認しているという。事故では、工事現場の埋め立て地から発生したメタンガスに作業員のガスバーナーが引火して爆発し、作業員10人が重軽傷を負った。捜査1課によると、元主幹2人は埋め立てに使われた有機廃棄物からメタンガスが発生する危険性を認識していたにもかかわらず、対策を検討せず神崎組側への指示を怠り、神崎組の現場責任者も対策を取らなかった疑いがある。現場は、市が03年に民間調査会社に依頼した土壌調査で、メタンガス発生の危険性が指摘されていた。事故を巡っては、けがをした作業員ら7人に市、神崎組が1億9460万円を支払う内容で昨年6月に和解が成立した。書類送検を受け、姫路市の石見利勝市長は「検察庁の判断を見守りたい」とするコメントを発表。神崎組の担当者は取材に対し「(神崎組には)過失はないと確信しています」と話した。
事故が起きたのは2010年3月、完成間近の焼却炉付属施設が爆発したのです。その衝撃はものすごく、「建物の1階では、南側のコンクリート製の壁が高さ約8メートル、幅20メートルにわたって吹き飛び、内部の鉄骨がむき出しになった」ほどでした。
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20100325-OYO1T00646.htm?from=main2
現場を調査した網干署は、翌日には、「土中のガス」を検知し、ほどなくそれが可燃性の「メタンガス」であることを突き止めたのですが、この結果は当然でした。なぜなら、現地は、建設残土や廃材、浚渫土砂、焼却灰、下水汚泥などの廃棄物埋め立てによる造成地=最終処分地(クリエイトセンターの事業)だったからです。
こういう土地は化学物質や重金属でひどく汚染され、土中からはメタン、硫化水素などのガスが出てくることは「常識」です。だから、別の用途ーーマンションや公共施設などーーに利用する場合、厳密なアセスと汚染流出防止などの対策が必要になります(土壌汚染対策法。ちなみに、東京の築地市場の移転先はまさにそのような汚染地です。もう反対はないの?)。
姫路市はこの土地に、ごみ処理施設だけでなく、プールを作ろうとしていたため、2003年に土地の調査を行い、「ガス発生の恐れがあるとの報告」を受けていました。ところが姫路市は兵庫県と同様、汚い。事故発生後も、この事実をずっと伏せ、「土壌調査はしていない、(可燃性ガス)発生は予測できなかった」とくりかえしていたのです。メタン危険性
市は把握 姫路・ごみ施設爆発 と伝えられたのは、事故から半年後の2010年12月のことでした。
しかし、姫路市はそれでも事故の責任を認めようとせず、被害者に保障もせず(認めないから払わないわけ)、カバーアップを続けたため、被害者たちは被害補償を求めて提訴。これは2014年6月に裁判所の仲介で和解が成立したようですが、刑事裁判の方はようやく書類送検というわけです。いやはや、この事件ひとつ追ってゆくだけでも、焼却中心の日本の廃棄物処理がどれほど危険かよくわかります。しかも、今後はあなたの町の焼却炉でも、普通に放射性廃棄物を燃やすことになるし、焼却灰は再利用、あるいは埋め立てるので、土地も水も大気も汚れっぱなし・・・いい加減、自公政治を葬り去りたい!と願うのは私だけではないでしょう。2015.2.5