いろんなところから、風力発電や太陽光発電などに対して、悲鳴のような声が寄せられているので、このあたりで、私の立場をはっきりさせときます。
私は、今、政府が進めている「再エネ=既存の電力源に代わるエネルギー供給政策」に強く反対します。特に、廃棄物問題に取り組んでいる者として、これらの再エネ「施設」が廃棄された時の(いずれも寿命は短い)環境汚染、そして健康被害を懸念せざるを得ないからです。海外の資料を検索すると、風車にもソーラーパネルにも多くの化学物質が使われており、潜在的な健康被害があることを主張する多くの論文にヒットしますが、日本政府は、そのような問題など「ないふり」。
個人レベルの屋上温水器とか、川の流れを利用したミニ水車にまで反対しているわけではありません。でも、今、全国で急激に広がっているのは、巨大な開発・自然破壊を伴う公共事業。たとえ民間の事業でも、巨額の補助金が約束されているため、企業は地元住民や自治体にメリットだけを吹き込んで、とにかく土地を吐き出させようとしているのです。
でも、原発を無くすためにはしょうがない、って?
騙されないようにしましょう。事実は、原発を推進してきた勢力が、一斉に再エネにシフトしているんですよ。つまり、再エネは原発利権を補完する新利権体制なのです(このセリフは、あるブログの副題に提供しました)。しかも、この動きが活発化したのはフクイチ事故前からで、2011年1月には国有林・国有林野・保安林・農地・自然公園までも、再エネ施設建設のための規制緩和が進められていました。http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/subcommittee/0126/item10_06_01.pdf
反原発・脱原発のみなさんの多くは「自然エネルギー(再エネ)、いいね」と賛成していますが、それは、このような「構造」に気づいていないせいかもしれません。原発だって、最終段階の「廃棄物処理」の解決法がないことが、導入反対の最大の問題だったはずですが、いつのまにかその基本的な視点をなくし、技術論にひっぱられているんですね。原発に関しては、核のごみだけでなく、放射性廃棄物の行き場もないことが明らかになりましたが、この上、再エネごみを増やしたら、ほんとに将来世代がかわいそう。
ま、今後、この手の記事も少しずつ載せようと思いますが、情報があればコメント欄(非公開です)にお入れください。2014.6.18