「ウクライナと完全情報統制」

昨日の勉強会は、「ウクライナ情報」が完全情報統制下にあることと、その方法、それが意味することなど、2時間半近くかけてお話ししました。昔も今も「情報統制」は「支配」のためであり、これに踊らされている日本は、ウクライナの「ネオナチ政権」を完全に支持していることになり、即刻辞めさせなければなりません。一方、すっかり悪役とされているプーチンは、そのウクライナの「ナチ化」を止めることを大きな目的のひとつにしていますが、この事実が全く伝わっていない。・・・幸い、参加者の事前に送った「ウクライナ・オン・ファイアー」を見ていただいたようで、よく理解していただいたという印象を持っています。

 で、話の中で「マリオポル(日本では「マリオプリ」ですが、ロシア語の音を聞くとマリオプルです)におけるロシア軍の空爆、虐殺」の報道を、ディスインフォメーションの例として取り上げました。実際には、「空爆報道」の数日前に、「ウクライナは二つのフェイク作戦を計画している。一つはモスクに逃げ込んだトルコ系住民と、もう一つは劇場に監禁したロシア系住民を爆撃して殺し、それをロシア軍のせいにしようとしている」という情報が流れていました。それを証言したのは、劇場から脱出した住民でした。暗い劇場の中の様子はこちら→https://www.youtube.com/watch?v=_nsVWyzKQJU

 劇場の中にいるのが主に、女性、子ども、老人であることは一目でわかります。なお、外でウクライナ兵と話をしているのは、解放を求める交渉役らしい。そしてこの情報が大きく報道されたため(日本には入らず。もちろん)、ウクライナ軍も計画を実施することができなくなり、ほとんどの住民らはロシア軍が設置した「人権回廊」を通じて脱出できたもよう。また、モスクに逃げていたトルコ人らも、16日までにロシア軍の救出作戦によって無事に解放され、安全なところに送られたということです。

 それどころか、マウリポルでは4月13日、将校を含むウクライナの海兵隊1000人以上(ほとんどアゾフ大隊所属と思われる)が、「白旗を掲げて投降」していました。↓は米のニューヨークポストの記事(動画あり)。https://nypost.com/2022/04/13/russia-says-hundreds-of-ukraine-marines-surrender-in-key-port-of-mariupol/

 こういうことも日本では報道されない。ロシア軍は、さらに、マリウポルに残るウクライナ戦闘部隊に、投降を促す最後通牒をつきつけていますが、ウクライナ軍はこれを拒否して戦闘を続行するとしています。・・・戦闘を続けざるを得ないのは、ゼレンスキーが「武器を捨てて投降するものは射殺する」との命令を出したから…旧日本軍とおんなじ、死ぬまで戦え、というわけですね。

 なお、マリウポルを拠点としている「アゾフ大隊」が、ナチスのシンボルを掲げ、民族浄化を求める「極右」であることはよく知られています。Wikipediaでも「右翼」としている。「・・・2014年ウクライナ騒乱で(マウリポルは)政府軍・親衛隊と分離独立派による激しい戦闘の舞台となり、多くの市民が犠牲になった。マリウポリの戦いではアゾフ大隊の活躍があった[9][10]。それ以来、ウクライナ国家親衛隊の極右アゾフ大隊が拠点を置いている」

 ロシア人が多い東部ウクライナは2014年のマイダン・クーデタで極右政権が成立したことに生存の危機を感じ、住民発意の住民投票で、99.7%の圧倒的多数が「ロシアへの帰属」を決めたんですけど、これも伝わっていないか、捻じ曲げられて伝わっている。ウクライナ報道のほとんどは逆、と考えた方がいいかも。2022.4.18

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/