驚きの写真、この人々は

昨日、theguardian.comが驚くような写真を発表しました。これ↓です。何だと思いますか?

 8月15日、カブール陥落後、国外に逃れようとするアフガン人が、米空軍の巨大輸送機「C-17グローブマスターⅢ」に詰め込まれている写真です。その数640人…その数と、彼らをやすやすと収容する輸送機の巨大さに驚きました。

 写真はアメリカの安全防衛関連のニュースサイトDefense One が入手したもの。同機は、もともとこれほど多くの人間を積載するようには設計されていませんが(重量は許容範囲でしょう)、「パニックに陥ったアフガニスタン人たちが半開きの搭乗ランプからどんどん入ってきた。当時の緊迫した状況ではすぐに決断を下さなければならず、クルーはそのまま離陸することにした」。

 結果として、異常な数の人間を積んだまま、同機の女性と子どもを含むアフガン人たちは、無事にカタールに到着したようです。カブールのカルザイ国際空港には、同じように数百人を乗せた郵送機が待機しているようですが、逃れようとする数万人に比べあまりにも少ない。その中で、前記事のように飛行機によじ登り、振り落とされて死亡する事故がおきたのですね。

 ちなみに、国外逃亡した(行先はタシケントとか)ガニ大統領は、「流血を避けるため(亡命した)」とし、「タリバンが勝ったからには。責任をもって国民と財産の面倒を見てくれるだろう。私はアフガニスタン人の国外脱出を進めたい」などと述べたとのことです。でも、主要なスタッフ、NATO関係者はとっくに脱出済み。そして情報が得られない一般市民は、写真で見ればわかるように、身一つで母国から逃げ出さなければならなかった。彼らは今後、何のつてもないアメリカやNATO関係国に散らばって新たな移民問題を引き起こし、つらい人生を送ることになるでしょう。アメリカの侵略さえなければ…戦争は人の運命を狂わせます。

2021/8/18

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/