馬頭山処分場に反対署名を(台湾)

 台湾の友人から、景勝地をごみの最終処分場にする計画に対し、グローバル反対署名に協力してほしいとの連絡がありました。

 現地は↓の一番最後のアドレスをクリック、「月世界」と呼ばれる特異な景観が広がっています。

土地有了、環評過了 耗十年仍爭議不斷 

台湾の住民運動はかなり強力で、原発政策も住民の力で中止させましたが、この処分場計画も住民が五年以上にわたって激しい反対運動を続けています。どうぞみなさんの署名をお願いします。2018.12.08

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  台湾南部には「龍池」と「馬頭山」という二つの名勝があります。両方とも豊かな生態系に恵まれ、野生生物の宝庫として知られています。ところがこの二つの地域は、政府系企業と民間企業によるごみの最終処分場の予定地とされているのです。この計画を許せば、貴重な自然と美しい景観は二度と戻ってきません。

 私たちは「ごみの最終処分場」にふさわしい土地などないと考えています。なぜなら、ごみを燃やし、その灰を埋め立てるというのは誤ったデザインだからです。
 まず、処分場の底に敷くプラスチックシートは廃棄物の重みなどで必ず破れるし、浸出液が地下水や土壌を汚染します。破れないと仮定しても、ごみの層を通った汚染水は周囲にあふれ出し、大雨がふると近くの水系に流れ込んで川の上流を汚染します。
 次に、処分場ではごみを捨てるたびに清浄な土で覆土しなければなりませんが、この方式は本当に廃棄物がそこに持ち込まれたのかどうか確認が難しく、不正直な業者の場合、不法投棄が増えかねないのです。
 また、将来、技術の進展によって、処分場に埋めたごみを掘り返し、再度リサイクル処理などを行うといいますが、そのような「逆処理」は、さらに多くのエネルギーと費用がかかり、土にまみれたごみは、もはやリサイクルできなくなっているはずです。(中略)処分場は「ごみゼロ」の原則に会いません。
 ごみゼロは、まずごみを減らすこと、次が再利用、そしてリサイクルとなるので、ごみにしかならない(再利用もリサイクルもできない)ものを生産すべきではないのです。
 このような観点で処分場に反対している私たちに、どうぞ世界の市民として、あなたの力を貸してください。豊かな自然景観を守り、環境を汚染せず、将来世代に責任を果たせるようなごみ処理を行うよう、台湾政府に求めてください。

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/