栃木県塩谷に最終処分場?

 栃木県塩谷町が指定廃棄物最終処分場の候補地に「選ばれた」そうです。

塩谷町長 難しいかじ取り 指定廃棄物 矢板の反対運動と差 2014年8月9日 

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「指定廃棄物」の最終処分場の建設候補地に選ばれた塩谷町で七日、白紙撤回を求める反対同盟会が設立され、住民による組織的な反対運動が動きだした。隣接する矢板市も二〇一二年に候補地となったが、地元の反対運動が国の計画を阻み、候補地が撤回された。ただ、似たような境遇の二市町の反対運動は、微妙に異なる。 (大野暢子、後藤慎一)

 七日夜、反対同盟会設立総会の来賓席には、塩谷町の見形(みかた)和久町長の姿もあった。終了後、見形町長は記者団に、同盟会の活動に協力する意向を示す一方、「町長としては会に入っていない」とも説明。行政の長として、立場を使い分けながら問題の解決に当たるとした。矢板市が候補地に選ばれた際、遠藤忠市長は反対組織の設立方針を示すなど、住民とともに運動の先頭に立った。国と地元の間に立つ福田富一知事から、環境省の説明を聞くように求められた際も、応じなかった。

 塩谷町の見形町長も処分場建設には反対の立場だが、候補地の新たな選定基準が、自らも出席した市町村長会議で決まったといういきさつもあり、「(環境省や県に対し)門前払いは適切ではない」と説明。環境省が住民説明会を催す際は、町の施設の使用を認めるとしている。見形町長が環境省から説明を受ける余地を残した背景には、処分場問題の大幅な遅れがある。県内の指定廃棄物の総量は約一万四千トン。現在も県内の約百七十カ所で一時保管されており、二年近くも進展のない現状が、県全体に重くのしかかっている。放射性物質の地下水への流入など、仮置き場周辺の住民の不安は大きい。候補地の首長が反対運動の先頭に立てば、県全体にかかわる問題の決着をさらに遅らせることになる。矢板市のような運動は困難とみているのか、見形町長は、国や県、住民との間で、難しいかじ取りを迫られている

 他自治体の首長の姿勢も、矢板市が選定された時から変化している。八日午前には、見形町長を含む県内十七市町の首長が、同町上寺島の候補地を視察。「指定廃棄物問題は各自治体が抱えており、現地を見ておくべきだ」との趣旨で、市長会と町村会が初めて主催した。 先月三十一日に開かれた市町村長会議では、複数の首長が「塩谷町を一人にしない」と強調。矢板市が選定された当時、こうした意見交換の場さえなかったことを思えば、結束して問題にあたろうとの機運が感じられる。しかし会議上、選定そのものへの疑義や、選定のやり直しを求める声はわずかだった。地元の反対運動にどう関係してくるかは、不透明だ。

 妙な記事ですね。多数派工作でなんとかできる案件じゃあるまいし、「かじ取り」という形容はおかしいでしょう。これは国策と地方自治の話。国は市町村に国策を押し付ける権限はないし、首長がやるべきことはーー当時の矢板市長のようにーー多数の住民意見を入れる、あるいは予防原則に基づき、安全性が保証されていない事業を拒否することです。それに、市長会、町村会に、個別の自治体の方向性を決める権限などあるはずもないのに(注:広域連合にだって、ない)まるで上位組織かのように書いているのも気に食わない。

 塩谷の未来はそこに住む住民だけが決められるのです。国や外部組織が勝手に決めるな、押し付けるな! といえばいいでしょう。指定廃棄物は原発隣接地に無人区を作って、そこに保管するしかないのです。「仕方がない」と、一歩譲ると、必ず「次」が来る。地方の人は「国」の汚さを知らないとね。2014.8.10



この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
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